No.11 ページ12
こんなことってあるんだ。
みんなにお人よしって言われるの、あんまりいい気持ちじゃなかったけど…
やっぱり助けてよかったって思うんだよね。
公園に着いたとき、時計は14時45分を指していた。
あ！もう河村さんいる！
「すみません、少し遅くなってしまって」
「いえ、僕も今着いたところです」と言って笑う
…汗かいてる…絶対嘘だ。
「もしよければ、近くにカフェがあるんですけど、行きませんか？」
「ここじゃまた倒れちゃうかもしれない」
河村さんはきょとんとして笑う
「ぜひ」
私たちはカフェに入る。
涼しい風が汗をスーっと消し去る
「私から自己紹介しますね」
「私、AA)です。東京外国語大学で2年で英語を専攻しています」
「僕は河村拓哉と申します。クイズノックというYoutuberのメンバーです。」
「東京外大ですか…」
「私、クイズノックさんの動画見たことがあります。まだ数回ですけど…」
「少し、驚きました」
「有名人なんですね」
河村さんは苦笑いしながら、「どの動画をご覧になられたのですか？」
「えっと、東大生朝からそれ正解と、河村さんが二極点を取られていた動画です…」
「よりによってそれですか！」顔が赤くなる
ここで頼んだアイスコーヒーが届く。
「先日は暑い中助けて頂きありがとうございました。」
深々と頭を下げられる
「私こそ！ありがとうございました。」
「留学生と友達と飲み会をした帰りだったんです」
「ハンカチ、長い間お借りしてしまって」
「不思議と会える気がしたんです」
「私も！私もなんだか会える気がしていたんです」
「河村さんは東大生でしたよね？学部はどこですか？」
河村さんもそう思っていてくれたのがうれしい。
「学部は理学部です」
理学部！！！すごい…
「理学部！すごいです！東京外大は外国語を学びたい生徒が大半で、文系の大学になるので、新鮮で…」
「それに、私は理科数学が苦手だったので…ゼミも心理学ですし」
周りみんな文系だし、授業も理系の教授が少ないから、科目ほとんど外国語系だからなぁ。
「クイズノックのメンバーも、英語専攻の人はいますが、東京外大の人はいませんね」
「でも、クイズノックのメンバーは早稲田や東京藝術大学の人もいますよ」
そうなんだ…いいなぁ、興味あるけど…
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作者名：Nana | 作成日時：2021年1月17日 3時
