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『どいつから買ったか、つかめましたか?』
依織「ソイツの身辺調査した所、売人は外人さんらしいわぁ。ま、恐らく下っ端やろうけど」
『…幻影ライブは海外にも広がっているからな。で、現物は?』
そう言うAに、黒い袋をポイッと投げる。
投げられたソレを受け取り、中を開く…が、その中の物を手に取る前に懐から黒いゴム手袋を装着した。
依織「徹底してんなぁ」
『触って侵食反応起こされたら溜まったもんじゃないからな………うわっ』
開口一番、その一言。
袋から出した独特で薄気味悪い色をした塊に、嫌悪感を表す。
『酷い濁りだな』
依織「侵食による効果やとは思う」
『…だとしても、石事態にこういう変化が起きるって事は…妙な薬品混ぜてるか』
それとも、と口走りながらそっと眼帯を外し、瞳が違う両眼でジッと石を見つめる。
そうする間に、Aの目の前に座り直した依織は、ジッとAを見ていた。
依織「……やっぱり、綺麗やなぁ」
『はぁ?この汚い石のどこがだよ…。たくっ、なんでこんな石買ったんだか』
依織「そっちやのうて……Aちゃんの目や、目。いつみても、綺麗な瞳してんで」
『………それ見るために態々目の前に座り直したのかよ』
依織「隠さんと出しとったら……あー、でもそれやと有象無象に見せる事なるから、やっぱ却下で。眼帯のAちゃんもかわえぇし」
『見終わりました』
バシッと依織の顔面に書類を叩き返す。
やや赤くなった鼻先を撫でながらそれを受け取るのを見ると、お茶を一気に飲み干し、立ち上がる。
『自分はこれで失礼します』
依織「何や、もう帰るん?」
『仕事の書類見た以上、長居する理由はないです。とにかく、この違法メタルは回収して調べておきますから、そのままこれの売人を探しててください』
依織「もう仕事の話かいな。自分、今休業中やろ」
『私が休もうが、働かせようとする奴等がいるのでね』
コードと呼ばれる自身の戒めを撫でながら、鞄を手に持つ。
『そんじゃ、今度は猫を逃がさないように』
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らむね - 善さんはなにを知っているんだろう...。続き楽しみです! (2021年10月20日 16時) (レス) @page49 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ありがとうございます!拙い文字力ではありますが、楽しんでもらう様に続き頑張ります! (2021年10月3日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - いえいえ!オリジナル要素たくさんで逆に面白いです!毎回わくわくしながらみてますよ!なので問題なしです!! (2021年10月3日 15時) (レス) @page32 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
テルミヤコウジ(プロフ) - らむねさん» ご期待に添えられるように、頑張って考えて書きます!でも、オリジナル要素多すぎなので置いてきぼり展開になったらごめんなさい_(._.)_ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 3b90083b4f (このIDを非表示/違反報告)
らむね - コードの事ばれちゃった…どんな展開になるのか楽しみです! (2021年10月1日 15時) (レス) @page29 id: 663a3c4de7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テルミヤコウジ | 作成日時:2021年9月14日 20時