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51話 ページ13

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さわさわと吹く風が二人の髪を靡かせ通り過ぎていく。



_____好き……?中也さんが私を?





真っ直ぐな青い瞳は嘘をついている様には見えなかった。まだ思考が追いつかないAの頭は中也が云った言葉を繰り返し再生しながらその意味を理解しようとしていた。



そして中也が呟く様に云う。




「本当は、四年前に……」

『え?』




「四年前のあの日に手前に云うつもりだった。任務から帰ったら手前に伝えようと……。
だが、_______」



帰ったらもうAはいなかった。
聞かされたのは“Aは消えた”と云うこと。後悔しても仕切れない思いが中也を襲った。



今でも後悔ばかりしていた。
中也は自分の拳を握りしめ、そしてAを見た。



「あン時、手前の側にいてやれなかったのは俺だ。」


『中也さん……。』


「だが、それでも手前への気持ちは変わらねぇ。
だから、A。俺の元に___」


「はーい、そこまで」



その瞬間その場に聞こえた声。
思いも知らなかった声に中也もAもその人物の声に驚いた。



二人はその人物を見た瞬間ベンチから反射的に立ち上がる。




「なっ!太宰手前!!」

『太宰さん!?』



その人物は太宰でポケットに手を突っ込んだまま此方を見ていた。太宰はいつもの笑顔はなく無表情だ。



「チッ。何の用だ手前」

「君なんかに用は無いさ。私はAを迎えに来たのだよ」




此方に歩み寄ってきた太宰を遮る様に中也はAの前に立ち太宰を睨み上げた。






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Kigiri(プロフ) - 詞の選び方一つ一つがとても好きです。新作を心待ちにしています!! (2019年5月4日 19時) (レス) id: 9b7da1f6da (このIDを非表示/違反報告)
るーりー(プロフ) - とってもおもしろかったです!新作も楽しみにしています! (2019年5月4日 15時) (レス) id: 015d425faa (このIDを非表示/違反報告)
真緒(プロフ) - ン"ーーーー面白かったです!!!!!!番外編お願いします!!! (2019年5月4日 15時) (レス) id: 290bbc209c (このIDを非表示/違反報告)
陽香 - 沢山ある文ストの夢小説から,たまたま見かけて,面白そうだったから,前作の1話から今作の49話まで全て読みました。面白いと思います。次の50話の展開が気になりますね。今後も更新を楽しみにさせていただきますね(^_^)作者さん,頑張って下さい(^_^) (2019年4月22日 7時) (レス) id: 7be101f077 (このIDを非表示/違反報告)
Kigiri(プロフ) - ほんといつも読んでいてどきどきします!!もう穴が開くほど読み返しました!!((← 応援しています!がんばってください!!!! (2019年4月22日 3時) (レス) id: d36ce0e605 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月華桜 | 作成日時:2019年4月15日 23時

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