俺の顔がドンピシャらしい

◽︎ 5 14日 ページ7

◽︎番外編__バレンタイン

「あっ今日って2月の何日だっけー？」

チラッ

「14だよ悟、もうこの会話10回以上したよね。いい加減にしてくれないとその舌千切るよ」

「あーそっかー今日14なんだー。へー」

チラッ

「見られてるぞ。いいのか瀬上」

『目合わせたら終わりだ』

そう、今日は2月14日。世にいうバレンタインというものだ。恋人や友達、大切な人にチョコをあげるのがこの国では主流になっている。

今日は朝から悟に散々日にちを聞かれ傑はストレスで過労死しそうになっている。その様子を動画に撮っている硝子は中々の性悪っぷりだな、と苦笑いが零れた

「そーいえば、はっぴーばれんたいんー」

そう棒読みで言われ硝子の手から俺たちの手にコンビニのチョコ菓子が渡される。

『おーありがと』

「ありがとね」

硝子から貰えると思ってなかったから嬉しいな。そう思っていると視界の端で悟がプルプルと震えていた。


「……いや俺が欲しいのはこれじゃなーーーーい！！！！！！！」


『うるっさ…』


そう叫ぶと俺の目の前まで来て血走った目で見つめてきた。


「A、A大好き。好き愛してる結婚しよ。なぁ好き、好きだから俺の言いたいこと分かるよな？お前からのチョコ欲しい。お願い大好き、好き」


『落ち着け』

マジでヤバい目が逝ってる、六眼が役目果たせてねぇよ。

はぁ…とまだ朝なのに疲労を感じため息が零れた

『ほらよ』

そう言い悟に昨日のうちに作っておいたガトーショコラを投げる。

すると悟が俺とガトーショコラを交互にみてそれからピタリと固まってしまった


……………


「はっ！やべぇ今息止まってた、やばい、夢…？俺、生きてる？死んでる？待ってA、ほんと、？」

さっきまで煩かったのが嘘みたいに小さな声でブツブツとなにかを呟いている。てか早口過ぎて聞こえねぇ…

「お、ちゃんと作ってきたんだね」

『そりゃーな』

そりゃだって…


昨日から「チョコくれないと「赫」ぶっ放つ！！」とか殺人宣言されたら作らないわけにはいかない。だって高専生全員の命が危ないからな

「Aやっぱ結婚しよ。やっぱりお前は俺と人生を共にする運命なんだよ」


『そんな運命クソ喰らえ』


その後喜びの感情が大爆発した悟が呪力をぶっ放して教室が半壊し俺たち四人ともゲンコツを食らったのは言うまでもない。

◽︎ 6 逆手→←◽︎ 4 スマホ

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