俺の顔がドンピシャらしい

◽︎ 6 逆手 ページ8

『なー、あの特級呪怨怨霊どうしたらいいと思う？』

特級呪怨怨霊ならぬ五条悟のドンピシャ事件からはや2ヶ月。

毎日毎日求婚やら告白やら貢ぐ宣言やらを聞き続け俺はもうある意味一歩踏み出すべきなのではないかと考えていた

「逆に諦めて付き合ってみたらどうだい？」

『馬鹿言え。冗談は前髪だけにしろ』

「はっ倒すよ」

そう傑の前髪を引っ張ると手をはたかれた。前髪のことになるとこうも偏差値下がるんだから

「でも悟がこの前缶ジュース見ながら「俺ハマったらずっとそれだけど飽きたらすぐ興味無くなるんだよな」って言ってたよ」

『待って俺缶ジュースと同レベル？』

「言葉の綾ってやつだよ」

『嘘つけ』

過去一胡散臭い顔してんぞ

「まぁ付き合うとまでは行かなくても出かけるくらいは良いんじゃないか？」

『それは俺にあいつとデートに行けっていってんのか？』

「一歩踏み出すのにピッタリじゃないか？」

一歩踏み出す…

「悟はもしかしたらAが靡かないから面白半分で興味を持っているんじゃないか？(まぁそんなわけないだろうけど)」

『…ありえるな』

だったら俺が一日あいつの言うこと全部を肯定したらあいつは俺に飽きるんじゃないか？

『分かった。俺やってみるよ！』

平和で平凡なライフを取り戻すために！

＿＿＿＿＿＿

「なぁAー今日こそはデート行こうぜ」

『いいよ』

「………え、まじ？」

了承した瞬間悟に腕を引っ張られ気づけば新宿まで来ていた

「なぁA！手繋ごうぜ！」

『あぁ、いいよ』

「A一緒にプリクラ撮ろ！」

『あぁ、いいよ』

「なぁA！結婚して！」

『あぁ、いい……うん？』

ちょっと待て、今聞き捨てならぬ言葉が…

「やった！幸せにするからな」

『え、ちょっと待て』

「A大好きだ！」

『話が違う』

その後、誤解を解いたは良いが次の日からまた求婚される日々が始まった。

…傑解せぬ

◽︎ 7 任務→←◽︎ 5 14日

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