今日の君は笑ってますか？

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慧「…指切りしたらいいよ。小指出して。」


とっておきのことを教えるように、私に囁く慧くん。



君のせいでこうなってるんだよって、
つい思ってしまう。


でも、違うね。

慧くんは大好きな人と2度と会うことができないんだ。
2歳という幼さで、大切な人を2人も失った。



でも、私と光はまた会える。

信じていればきっと。



みゆ「光。指切り。」


光「うん。」



声に出さずに指切りをした。


それを満足そうに見た慧くんは


慧「もう大丈夫だよ。ひかは約束守るよ。」

そう慰めてくれた。




慧くん、君は強いね。

いつか大人になって全てがわかる時が来ても、

君には変わらずに強く優しくいて欲しいと思う。






光「また、会えるから。


…それまでばいばい。」


みゆ「またね。待ってる。」




君との時間はたった1年たらずだった。


そろそろ春になるという季節。

あなたは私の前からいなくなった。







でも、私は大丈夫。


今日の君は笑ってる？泣いてる？


そうやって、いつも君のことを想うの。





いつか大きくなった慧くんと、

スーツが似合うようになったあなたが、

私を迎えに来ることをずっと待ってる。








約束した小指を見つめながら。


ずっとあなたを待ってる。

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