月の光 T.Yuya ページ17
雄也「じゃあ、俺帰るから。」
そう言ってベッドから体を起こした君。
私の顔のアザをなぞる。
みゆ「雄也くん…。本当にごめんなさい。」
雄也「いいよ。また寂しくなったら呼んで。」
彼が私の手をつなぎ、2人で夜空を見つめる。
優しい月の光を、いつまでも覚えていた。
夫がいる私。
君との恋に溺れてしまったのは、
私が弱かったから？
最初は、ただ、ただ、辛くて。
誰かに助けて欲しくて。
円満に結婚したはずの私たち、
いつからか、夫は私をストレスのはけ口にした。
毎日毎日アザを作っては古傷さえ傷つけられる。
絶えることのない痛々しい傷。
周りにばれたくなくて、外に出ることさえできなくなった。
そんな弱り切った私の前に、君が現れたんだ。
雄也「宅急便です。」
玄関のチャイムを押した君。
快活な笑顔。
健康的な肌の色。
ちょっと明るい髪色、長くて柔らかい髪。
暴力が始まってから、
会う人といえば宅配便か夫か。
誰でもいいから、人と話したくて。
不要なものまで宅配を頼んでいた。
雄也「担当が変わりました。今日からこの地区を担当します。」
今までの人とは全く違う。
顔を見ずに荷物だけを押し付けていった
前の担当の人。
顔の傷が見られなくて済む。
そう思っていたけれど、君の一言で
私の思いは変わった。
雄也「奥さん…、顔の傷どうしたんですか？」
あ、そうだったんだ。
私は誰かに気づいて欲しかった。
人と話せればいいなんて自分を偽ってきたけれど、
私は誰かに心配して欲しくて。
助けて欲しくて。
その胸にすがりついて泣きたかったんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちねめろぴ-すけ（○ ・ ω ・)(プロフ) - ららさん» ありがとうございます！いちを「慧が光で光が慧で」と調べて頂くと出てきます！←図々しい (2016年9月3日 21時) (
レス) id: 241c5d99f5 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - ちねめろぴ-すけ（○ ・ ω ・)さん» おおー！おめでとうございます！作品更新されたら遊びに行きますね！ (2016年9月3日 20時) (レス) id: 9622d14e47 (このIDを非表示/違反報告)
ちねめろぴ-すけ（○ ・ ω ・)(プロフ) - こんにちは！おじゃんぷぅの分身です！笑← こちらの方から作品を書かせて頂いております！私はららさんのような人の心を動かす素晴らしい作品は書けないと悟ったのでいのひかが入れ替わるお話しを書いてます笑 (2016年9月2日 23時) (レス) id: 241c5d99f5 (このIDを非表示/違反報告)
おじゃんぷぅ - ありがとうございます！ららさんのおかげで占ツクデビュー出来ました！ (2016年9月1日 18時) (レス) id: ee2c45fbd9 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - おじゃんぷぅさん» 大丈夫だとおもいますよ！私はスマホとパソコンとどっちも使ってます^ ^ (2016年8月31日 18時) (レス) id: 9622d14e47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らら | 作成日時：2016年7月31日 14時
