【完結】[ﾂｲｽﾃ]人魚姫は魔女に恋焦がれⅡ-Azul- (ページ25)

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『アズールくんッ!!』

フィリップ｢海の魔女ッ!?なんで、君がここに｣

フィリップ王子に叩かれた頬は赤く腫れ
ペッと少量の血を吐き出す彼

アズール｢用が終わったので僕の大事な人を迎えに来ただけですが、なにか不都合でもございますか？(ﾆｺｯ)｣

フィリップ｢ッ……あぁ忌々しい呪われた存在に
触れるなんて……｣

アズール｢おや、それはそれはお可哀想に
火炎消毒でもして差し上げましょうか？｣

フィリップ｢黙れ！お前のような者が僕に意見するな！｣

アズール｢失礼しました、では今までの姫君方への
冒涜は全て直接陛下に報告させて頂きますね｣

フィリップ｢なん、だっ…て？｣

アズール｢そのままの意味です｣

そう彼が流したボイスレコーダーには
今までの私たちの会話、そして
アズールくんが殴られた音までしっかり
撮られていた

フィリップ｢あ……ぁ…｣

アズール｢僕は慈悲深くも貴方に謝罪のチャンスを
与えたつもりでしたが、その少ない思考力では
理解が及ばなかったようですね。それでは
Aに毛嫌いされても仕方ない。
彼女は聡明な人ですから、身を滅ぼす事を
進んでしたいと思わなかったのでしょうね？｣

フィリップ｢やめろ……狡猾な悪魔め！｣

アズール｢ふふ、語彙力に欠けてますよ。
僕は悪魔じゃない、海の魔女の末裔だ。
そもそも自尊心を守る為だけに女性に
手を出すような王族に
悪魔呼ばわりにされる筋合いはありません。
どうぞ、自身の巣へお戻りを｣

｢王子ってあんな人だったんだ｣

｢ちょっと幻滅｣

フィリップ｢っっ///｣

取り巻きだった人達が彼の一連の言動に眉を顰める
今ここに王子の味方はいない

フィリップ｢この……｣

マジカルペンをアズールくんに向ける王子

『危ない！』

アズール｢Aッ！｣

アズールくんの前に咄嗟に飛び出した
火魔法が私の目前に来る
が視界がすぐに暗転し
何かが焼き焦げるような匂いと音がすぐ近くでした

アズール｢あ゛ぁ゛っっっ!!!!｣

『アズールくん！』

姉3｢コイツ!!｣

姉2｢A怪我はッ!?｣

『私は平気、アズールくんが守ってくれたから』

片腕を押え額に脂汗を浮かべる彼に
必死で氷魔法を唱え応急処置をする

アズール｢ふ、ふ…また……弱みが増えて、
ばかな、や……つッ……｣

『馬鹿はアズールくんだよ！なんで私の事』

アズール｢お互い様でしょう…僕だって、
貴女が…他の野郎に、傷つけられる様はッ
見たくない｣