また出たよシリアス…シリアス？？ ページ27
Side Unknown
「ところで、日和くん」
「なにかな、英智くん」
君、まだ彼女と結婚するなんてこと言ってるのかい？そう問えば、日和の目が細められる。不愉快だと言うように、それでいて挑発的に。
「当たり前だね、約束なんだから。なにより、英智くんを見返すには一番の手だからね」
「約束、ね…」
脅しのように無理やりした『約束』を、普通の『約束』のように口にするのはどうなのだろう。昔のことを思い出しそうになって、それを振り払うように瞬きをした。
「僕を見返すのに、Aを巻き込むのかい？あの子の気持ちはどうなるのかな」
「そんなの、関係ないね」
関係ないと言う割には優しげな顔をする日和を見て、英智はため息をついた。なんでこうもめんどくさいのだろう、と。
「君はもっと素直になるべきだ」
「…英智くんには言われたくないね」
「正直に気持ちを伝えないと、あの子は応えてくれないよ」
「その言葉、そっくりそのままお返しするね」
視線はお互い目の前のキッシュと紅茶へやったまま、言葉の応酬が行われる。ああ、あの二人が出ていってくれてよかった。こんなところはとてもじゃないが見せられない。
「相変わらずだなぁ、もう」
「ムッ。ぼくの全てを知っているような言い方は不快だね」
「さすがに全てを知るわけではないけど…」
短期間とはいえ、あの地獄のような時を共に過ごした『仲間』だったから。
「家にとって利益にもならない……ましてや好きでもない子に結婚を迫るほど、君が愚かな男じゃないことは知ってるつもりだよ」
先程Aと北斗が出ていった扉に目をやってそう言えば、日和は珍しくバツが悪そうな顔をして、無言でキッシュを口に運んだ。
「(…気持ちなんて、そんなもの関係ないね)」
──どうせ、自分に惚れさせるのだから。
番外編 Emergency!!→←キッシュ食べてるだけで絵になるけどそれとこれとは話が別だよね
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内海祝孤(プロフ) - 面白いです！一気に読んじゃいました笑笑 続編のパスワード教えて欲しいです (2021年9月20日 9時) (
レス) id: bdacf1d86f (このIDを非表示/違反報告)
絵描き隊(描かないけど下手やから) - す、すごく言いづらいです…私、ジュンくんと誕生日一緒です！ (2020年8月19日 23時) (レス) id: d0f29aa6bd (このIDを非表示/違反報告)
紅 - いつも、楽しく読んでます！あるとちゃんに質問です。英智くんと敬人くん以外で、一番仲のいい人は？ (2020年2月16日 5時) (レス) id: f780153d26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴菜+ | 作成日時：2019年4月1日 1時
