良い子はアイドルの頬つねったらダメだよ！！ ページ11
Side 泉
「今朝、ゆうくんに会って、」
「うん」
「あんずも、いたんだけど」
「うん」
「………」
言葉が詰まる。
いつもなら、こいつにどう思われても何も感じないのに。
なぜか、今だけは、呆れられたくない。軽蔑されたくない。
そんなふうに思った。
「瀬名」
Aは静かに微笑んでいた。それが、見たことないくらい綺麗で。無理しないで、と言われているような気がした。
「……俺は、ゆうくんが大好き」
「うん、知ってる」
「ゆうくんの為なら、どんな事だってする」
「…うん」
「でも、それが間違ってたんじゃないかって」
「………」
「俺の思いは、ゆうくんにとって迷惑なんじゃないかって」
今朝、ゆうくんは俺に気づくとあんずを自分の背に隠した。
──何か用、泉さん。
そんなの、いつものことなのに。
敵意の含まれたその瞳は、いつもの綺麗なゆうくんのものなのに。
それが、怖いなんて。
「…わかってた、ゆうくんが俺を嫌ってることくらい」
「瀬名…」
「でも、最近は少しだけ、俺に心を開いてくれてるような気がしたから」
だから、
「……ゆうくんが怖かった。同時に、ゆうくんが怖いなんて思った自分にイラついた」
それだけ。我ながら情けないよねぇ。
自嘲するように笑えば、Aの手が俺に伸ばされて──頬をつねった。
「いっ…！？」
「バカだなぁ、瀬名は」
「…は？」
「いつものことでも、傷つくことはあるんだよ。怖いと感じることだって、自分が情けなく思えることだってある」
Aは、俺の頬をつねっていた手を自分の頬に持ってきて、そのまま──
「いった…」
つねった。
「何してんの、あんた…」
「怖いのは、私も同じ」
自分の膝にかけているブランケットに視線を落とす。fineデザインのそれは、Aがいつも家で作業するときにかけていると言っていたものだ。
「私も英智くんや敬人くんが怖い時、あるよ」
「あんたが…？」
そう思うよなぁ、と少し寂しそうに笑う。天祥院や蓮巳と対等に見えるAが、あの2人を怖いと思うのか。
「でもさ、それ以上に2人が大好きなんだよね」
「…だろうね」
「多分私は、変わるのが怖いんだよ。2人は私なんかよりずっと遠くを見てるから、いつか並べなくなるんじゃないかって、不安なんだ」
瀬名は違う？と聞かれて、考える。
俺が怖いと思ったのは──
静かだからって油断しちゃいけない、突然喋り出すから→←シリアスって苦手なんだわ
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内海祝孤(プロフ) - 面白いです！一気に読んじゃいました笑笑 続編のパスワード教えて欲しいです (2021年9月20日 9時) (
レス) id: bdacf1d86f (このIDを非表示/違反報告)
絵描き隊(描かないけど下手やから) - す、すごく言いづらいです…私、ジュンくんと誕生日一緒です！ (2020年8月19日 23時) (レス) id: d0f29aa6bd (このIDを非表示/違反報告)
紅 - いつも、楽しく読んでます！あるとちゃんに質問です。英智くんと敬人くん以外で、一番仲のいい人は？ (2020年2月16日 5時) (レス) id: f780153d26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴菜+ | 作成日時：2019年4月1日 1時
