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｢...クレーネ？
って、ちょっと前、ネットで騒いでたあの謎の美少女のこと？｣
｢そうじゃ。
薫くん知っておったのかえ？｣
｢えっ？朔間さん。
知らなかったの？｣
そう聞き返すと、そういう話は疎くてのう。と苦笑いを浮かべる朔間さん。
俺はハァとため息をつき説明することにした。
｢ちょうど一ヶ月前ぐらいかな？
そのランジェリーの会社のＣＭに出演してた女の子だよ！
銀色の髪でさ、モデル体型で、足がスラって伸びた感じの美少女。
でも顔は出てないし、確か芸名がやっと一週間前に発表された女の子じゃん！｣
俺は必死になって説明する。
その子は俺の中で凄く印象的だった。
...確かに、女の子だったから興味を持ったかもしれないけど、
芸能人...特にアイドルとか、モデルとか、女優や俳優もそうだけど、やっぱり顔が売りだと思う。
けれど演技やスタイルだけでＣＭに出演して、人を魅了するっていうのは中々すごいし、そう簡単にできないと思うんだよね。
だから中々俺の中で印象深かった。
そういえば...ふと思い出し俺はポケットに入れていたスマホを取り出す。
一週間前にチラッとだけ見たクレーネの生年月日や、歳などが書いてあるホームページを開いた。
｢ほら、見て！
歳は19歳で...って誕生日朔間さんと同じじゃん！｣
11月2日と書かれた文字と朔間さんを思わず二度見...いや三度見ほどして朔間さんに携帯画面を見せる。
｢ほう...。
てことは薫くんのクラスにいた....瀬名くんとも同じ誕生日じゃな。｣
珍しいこともあるわい。といつもの調子で笑う朔間さん。
それから仕事の内容はどうやらそのクレーネがとうとう顔をとそよランジェリーの広告で発表するらしい。
本当はさっきの話に出ていた瀬名くんがランジェリーの仕事を受ける予定だったのだが、どうやら都合が合わないらしく、俺たちに仕事が回ってきたという訳だ。
撮影だけの仕事だけど、彼女...クレーネにとっては重大発表。
あれだけネットに噂でなっていれば、顔を出すともっと騒ぎになる。
てことは、俺たちにだって、大きな仕事になるってことだ。
｢俺やってもいいよ。
その仕事。｣
ニコニコと返事をすると朔間さんは｢それはよかったわい。｣と微笑んだ。
そして俺はスマホのスケジュールを開いて、"撮影"という二文字を打ち込んだ。
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誰の妹かは分かりましたか？
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作者名：ほりでい | 作成日時：2016年8月24日 22時
