俺のせいだ ページ42
玲於side
亜嵐「愛、」
愛莉「ごめん、遅くなっちゃって……あれ、佐野さん？」
お久しぶりですって、笑いかけてくる。
愛媛にいるはずの愛莉ちゃん。
会いに来た？
このタイミングで？
．
目見開いたまま何も言わないA。
絶対、知られたくなかったんだ。
Aが傷つくのは嫌で
その傷を俺が埋めてやれないのが、辛くて。
……だから絶対、知られないようにって…
．
亜嵐「こいつ、俺の彼女で…」
愛莉「愛莉です！初めまして！」
そう笑いかける愛莉ちゃんは
Aとはタイプが違いすぎる。
甘すぎて、俺だったら嫌だなって思うような子。
亜嵐くん、なにが良くて付き合ってんだろ？って
初めて紹介された時も思った。
A「…はじめまして…」
A、声震えてる。
………ダメだ。見てらんない。
．
玲於「じゃあね亜嵐くん。また明日。」
亜嵐「えっ、ちょ玲於…」
Aの手、握って歩き出す。
その右手は
思ってたより小さくて、冷たくて
もう二度と離したくないって、そう思った。
．
A「………佐野先輩、」
人通りの少ない道に入ったとこで、声かけてきたA。
玲於「………ん？」
A「…佐野先輩、知ってたんだね。……亜嵐くんに、彼女がいること。」
ゆっくり振り向くと、その弱々しい瞳と目が合う。
……俺のせいだ。
．
玲於「……ごめん。言わないほうがいいって、勝手に決めつけてた。」
Aに傷ついてほしくなかっただけなんだ。
……けど
玲於「……けど、こんなことになんなら最初から言うべきだった。余計に傷つけて…ほんとごめん。」
Aの顔なんて見れなくて
下向いたまま、そう言って謝った。
A「………どうして、佐野先輩が謝るの？」
玲於「…え？」
A「…先輩は何にも悪いことしてない。……私のこと思って、内緒にしててくれたんでしょ？だったら凄く嬉しい。」
ありがとうって微笑む。
A「……それに私、思ったより傷ついてないの。…なんでだろ？」
嘘かほんとかなんて分かんないけど
その言葉にちょっとだけ救われた気がした。
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みなみ - もう、ストーリー書くのうますぎます！ (2016年8月18日 13時) (
レス) id: 9629457cfd (このIDを非表示/違反報告)
あやな - 待ちきれません(>_<) (2016年1月5日 2時) (レス) id: fdd1380361 (このIDを非表示/違反報告)
若菜 - きなこさんの作品前から見てます！！！とっても好きです、更新まってます！頑張って (2015年12月1日 22時) (レス) id: 426cfae2bb (このIDを非表示/違反報告)
翆(プロフ) - うわあ！続きが気になりすぎます！（笑）大変だと思いますが頑張ってください！楽しみにしてます(*^_^*) (2015年12月1日 13時) (レス) id: 4bc92c19db (このIDを非表示/違反報告)
れぴ - 本当に面白いです！毎日このお話を読むのが寝る前の日課で楽しみでもあります！これからも頑張ってください(^O^) (2015年12月1日 1時) (レス) id: 93fdf964c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこ
| 作成日時：2015年11月10日 20時
