10.影と嘘 ページ11
・
雅「A」
「っ、」
雅「こっち座ってよ」
雅紀の左側、枕のある方をぽふん…と叩いた。
いつもよりも、低い声だった。
緊張して、足がすくんで動けないあたしにもう一度、Aって呼ぶ。
そっと立ち上がって隣に座ると
左手で、す…と肩を抱かれる。
「………、あの、」
雅「わかってる。……わかってる、」
自分に言い聞かせるように、「優しくする」って耳元で囁いた。
就職が決まるまでは、そういうのはしないって約束を雅紀はずっと守ってきてくれた。
付き合い始めて半年経った頃
"一年が経ったら俺の家に来て"________
そう言われたことを今更思い出す。
雅「A、」
「ん、……」
唇と、唇が触れ合う。
これまで何度も重ねたはずのそれは、今までで1番熱くて絡み合って、いつまでもその感触を残した。
雅紀の影があたしに重なる
素肌が、重なる。
脳裏にふと浮かんだ影は
雅紀の優しくて、でも男らしい力と
とびきり甘い声に掻き消された。
雅「ハァ………、ね、Aさ、」
「…ん、？」
雅「はじめて……？」
申し訳なさそうに聞いたその問いに、少しの間を置いてコクンと頷けば
ありがとう、と微笑んで見せた。
あたしはあなたに、
嘘をついた。
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知日(ともび)(プロフ) - ゆかりさん» 更新しましたよ〜！お待たせしました♪ (2017年8月5日 16時) (
レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 続きをお願いします (2017年8月4日 23時) (レス) id: 008d99490d (このIDを非表示/違反報告)
知日(ともび)(プロフ) - *-eni-*さん» いらっしゃいませぇぇぇ！！(笑)デレデレですね(´∀｀)さすがeniさん！頭ぽんは破壊力大きいですね♪ (2017年7月28日 14時) (レス) id: 2df8e76a2f (このIDを非表示/違反報告)
*-eni-*(プロフ) - ‖●´∀｀.)おじゃましまぁーす♪まぁくんめっちゃ主人公ちゃん好きな雰囲気が出てる♪ でも私は潤くんと幼馴染みの設定であたまポンッ♪された事にやられたぁー(*/∀＼*)(笑) (2017年7月28日 1時) (レス) id: aaada8bfdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：知日(ともび)
| 作成日時：2017年7月27日 9時
