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憶えてますか？ ページ16
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【side→黒子】 5月19日 16:45
黄瀬君は先程、赤司君に制裁を下されたので、今は体育館の隅でキノコ栽培(反省)をしている。
きっと毒キノコが出来上がるだろう、と僕は思う。
黄瀬君の次のキャラソンの題名は「毒キノコの憂鬱」で決定ですね。
そんなことを考えて楽しんでいると、赤司君から「テツヤ」と声をかけられた。
「どうしましたか？」と言いながら彼の方を向くと、渋柿を食べた後にコーラを一気飲みしたような赤司君の顔がそこにはあった。
「涼太が、『Aサン……』って呟いていたんだが…お前、夏川さんと涼太の関係を知らないか？」
「Aサン？…僕、Aさん、知らないです。誰ですか？」
「僕と同じクラスの女子だ」
「へぇ……そうですか」
「変な事を聞いてすまなかった」
そして赤司君は何処かへ行ってしまった。
赤司君、すみません。
僕はAさんのことを知っています。
身長も体重もスリーサイズも知ってます。
おまけに、Aさんの武勇伝(嘘)の噂をばらまいたのは、僕です。
ちょっと訳ありでAさんの事を愛しているので、Aさんがモテないようにするために、手段を選びませんでした。
まぁ、Aさんは僕の事なんてきっと……憶えていないでしょうけど。
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作者名：早咲サクラ | 作成日時：2014年5月16日 17時
