( 58 )明日卒業式。 ページ10
黄瀬「明日卒業式っスね」
A「あぁ」
黄瀬の自主練をぼけーっと見る。
幸い、この学校は体育館が複数あり、現在使っている体育館は卒業式に使う体育館ではないのでこうして練習をしている。
黄瀬「もう暗いっスから、帰っても大丈夫っスよ。危ないし…」
A「いいんだよ、鍵任されてるしな」
するとボールをつく音が消える。
どうかしたかと聞くと小さな声で話し始めた。
黄瀬「俺、海常に来て良かったっス。
最初はまぁ、なんだよって思ったんスけど、せーりんに負けてから悔しくて練習して。
青峰っちにも負けて、練習し過ぎちゃって…
もっとちゃんとしてれば良かったなって」
A「お前は十分ちゃんとしてんだろ。
つかお前卒業しねぇし私も卒業しねぇよ。
何しんみりしてんだ」
「A先輩は寂しくないんスか?」と言ってくる黄瀬。
別に寂しくないと言えば嘘になるかもしれねぇが、幸男や由孝にはいつでも会えるしな。
お互いに時間が合わず、会う機会が減るのは目に見えてるが、私はそれよりも部活を優先する。
A「ま、そんなしんみりすることねぇよ。
幸男達だってエースにかけてんだ。
私もあと1年だけど、マネージャーとしてサポートは全力でしていくつもりだ。
へこたれんなよ、黄瀬」
黄瀬「っはい!!」
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作者名:神無月 | 作成日時:2019年9月23日 20時