( 54 )なんか違う。 ページ6
笠松「ただいま」
A「お邪魔しまーす」
放課後、幸男の家に泊まりに来た。
母さんは実家に用事があり、明日の夜まで居ない。なんせ、関西。遠いからな。
父さんは夜勤らしい。
すると、幸男のお母さんがバタバタとスリッパを鳴らしてドアから顔を出した。
「なに幸男!Aちゃんと付き合ったって!?」
笠松「っちょ、なんで知ってんだよ!!!」
A「わり、昨日母さんと父さんに言ったわ…」
家族ぐるみで仲が良いと情報伝達は異様に早い。
その声に反応したのか階段から駆け下りてくる幸男の弟2人。
渚男「にーちゃんが彼女連れてきたの!?ってあれ?」
怜男「あー兄貴、やっとAちゃんと付き合ったんだ」
笠松「はぁっ!?」
まだ小学生の渚男くんと来年高校生の怜男くん。
どちらもバスケをやっており、怜男くんは来年から海常高校の1年だ。
面白いのがこの兄弟。
皆、女子が苦手だという事だ。
何故私は平気なのかと聞いたことがあるが、返事は皆同じ。
「なんか違う。女子って感じじゃない」
…なんだよ女子じゃねぇって。
怜男「ま、兄貴とAちゃんが付き合ってくれたなら俺は将来結婚しなくて済むわ」
…そういやこいつ、海常の男バスはマネージャーが少ないって事知ってるよな。
その方が好都合とも言ってたけど…忘れてたな。
A「怜男」
怜男「なに?」
A「来年の部活、女子あまりいないと思ったら大間違いだぞ。
モデルのファンがギャラリーにいっぱい居るからな」
怜男「え゛っ…」
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:神無月 | 作成日時:2019年9月23日 20時