お調子者２号【宮地清志】

( 20 )…嘘だろ。 ページ21

緑間「何故俺まで呼ばれたのだよ」

A「真ちゃん、化学得意っしょ？」

緑間「俺より頭良いのならAでも問題ないだろう」

A「いや出来なくもないけど、私得意教科は文系だもの」

宮地「ごちゃごちゃ言ってねーでさっさと赤点回避まで持ってけ」



テスト前の休日。
テスト前の為、部活は無く丸一日休みだ。
なのでこの間話していた勉強会を和成の部屋で開いた。

ここに居るのは私と和成、真ちゃん、そして宮地さんだ。



A「単なる暗記っしょ、
余裕だよそんなもの」

高尾「いやいや、覚えらんねーんだよそれが。
なんだよ元素記号って」



頭を悩ませる和成。
ただの暗号にしか見えないもんなぁ、分かる。



A「じゃあ宮地さん、私にも勉強教えて下さい」

宮地「お前問題ねーだろ」

A「ちょっと真ちゃんと勝負してるんですよ。
負けたらアイス奢りで」

緑間「そんな約束はしてな 「今取り付けた」」



すると笑顔でどこが分からないんだと聞いてくる宮地さん。
案外黒いなこの先輩…。



緑間「はぁ…まぁいい、勝てばいいことなのだよ。
それより高尾、それは違う」

高尾「え！じゃあなんだよこれ〜！！」



あっさり問題を解いていく私を見て和成は学力分けろと言ってくるし、宮地さんはやっぱり必要ねーじゃねーかとデコピンしてくる。

真ちゃんの半ギレ教育の声と項垂れる和成の声しか聞こえないこの部屋。

それぞれが勉強をしていると化学が終わったのか和成が鞄を探り始めた。

スッと机の上に出してきたのは数学の教科書と小テストの結果。
…20点満点中6点。



A「…宮地さん出番じゃないですか。
教え甲斐がある奴居ますよ」

宮地「…嘘だろ」

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