2皿 ページ2
あの後、えりなから聞いたのは“ゆきひらそうま”という編入試験を受けた男の子についてだった。
所々、興奮しすぎて何言ってるのかわからないところもあったが、まぁいろいろあったらしい。お疲れ。
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『っていうか、相変わらずすごいな…』
今はえりなの家を出て、自分の家でゴロゴロしているところだ。
そんな中、思わず漏れた言葉だった。
十傑とは言え、一生徒であることには変わりないはず。それなのに、編入試験を一任される。そんなこと、遠月以外じゃあ考えられないな。
えりなが十傑入りしてから、この学園の異常さがさらによくわかった気がする。あと十傑の大変さ。
今度十傑の先輩の誰かに会ったらいつもありがとうございますって言っとこう。
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そんな編入試験が行われ、中等部の卒業式も終わり、春休み。
この春休みで帰省する人もなかなかに多く、かく言う私も明日から親の元へ顔を出しに行くつもりだ。
えりなには事前に話してあるので、特に問題はない。
…はずだったんだけど。
『やっぱりかぁ〜』
「ごめんね、A。えりな様がどうしてもって…」
『いや、全然いいよ。むしろ役得。』
ソファーに座る私の腰にはぴたっとえりなが抱きついている。
またもや緋紗子に無理を言って業務を詰め込んだらしく、その疲れもあるのだろう。
そうまでして時間取らなくてもいいだろうに…
「じゃあ、あとよろしくね。」
『了解。いつも通りにしとくね。』
そう言い残して、緋紗子が私の部屋から退出する。
今私が“いつも通り”と言ったように、えりなのこの状態は特に初めてというわけではない。
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水愛(プロフ) - R!Nさん» コメントありがとうございます!これからも頑張っていくので、よろしくお願いします! (2019年10月22日 7時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
R!N(プロフ) - とても面白いです!頑張ってください! (2019年10月21日 23時) (レス) id: 5067a2983b (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - チョコ味噌スープさん» ありがとうございます!コメントもらえてすごく嬉しいです。これからも頑張っていくので、よろしくお願いします! (2019年10月19日 23時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味噌スープ - 初感想頂きました!!頑張ってください!応援してまぁす! (2019年10月19日 22時) (レス) id: 956f84dad7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水愛 | 作成日時:2019年8月13日 16時