バレーの“鬼”と呼ばれる少年２【HQ】【男主】 (ページ17)

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第33話　嫌いなやつ(1) ページ17

谷「皐月川くん、ちょっとよろしいですか？ここがよくわかんなくって…」

皐「っ！…う、うん、いい…けど…」

清「皐月川くん、ここってどうかな？」

皐「っ！…は、はい……っとっすね……」

田.西「くっそ～、高身長イケメンめ…潔子さんの隣に堂々といやがって～！」

縁「こらっ！お前らまだこの問題溶けてねぇだろ！よそ見してないで早く解け！」

中学生ズ「………………へ？」

柚「兄さんが…」

正「女の人と…」

中「喋ってる…？」

時「天変地異？」

悠鬼が谷地と清水と話している姿を見た中学生ズ(従兄弟たち)は、意外なことが起こったかのような驚き具合で、口をあんぐりと開けていた

川「？何そんなに驚いてんだ？」

縁「いや、皐月川って普通にかっこいいんだから、女子とも話すんじゃないの？」

和「あ、そうだ、仁花先輩と潔子先輩って～、どうやって悠鬼のこと誑し込んだんですか～？」

全「…………は？」

和「だって、軽度であっても、悠鬼は女性恐怖症なんですよ、なのにお二人とはぎこちないにしても話せてるじゃないですか…、普段であれば、半径2m以内に面識の薄い女を近づけませんし、家にも入れませんもん」

田.西「えぇええ？！？！」

天「え、そうなの？！」

皐「和鬼、…余計なことを……、つっても、俺が嫌いな人は、俺のバレーを邪魔する奴っすから、清水さんも谷地さんも、別に邪魔してないから普通に接せているってだけっすから…」

悠鬼はどこか諦めたような、遠くを眺めるような目でそう言った

天「ん～、それと女性恐怖症ってのはどう繋がるの？」

皐「俺、小5になるまですっげーチビでヒョロヒョロで、クラスの女子にいじめられてたんすよ…、小5あたりから身長が一気に伸びはじめて、それに怯んだのかイジメられるようなことはなくなりましたが…、中学に入ったら、なぜか逆に女子たちに好かれて行って、そこまでは別によかったんすけど、差し入れとかバレンタインのプレゼントとかに変なモノ入れられたりして死にかけたこととかがありまして………」

全「……………え」

悠鬼から語られた過去が、思っていたよりも重く暗いものであったからか、それを聞いていた者たちは、言葉を失った