愛する人 ページ10
送り込まれた最後の巨人を削いだと同時に、手に力が入らなくなり、剣を手放した。
どこかの屋根の上に落ちて、だんだんと霞む視界の中で空から降る美しい雪を見上げる。
獣「限界かな?」
貴「もうだめ…でもまだ、あなたを殺せていない…」
獣「おーこわい」
ふっと白い息を吐いて、目を閉じる。
その瞬間、温かい何かに包まれた。
…この匂い、この感触
そっと目を開けて見ると、
貴「リヴァイ…?」
リ「A!!無事か!?」
私を抱きしめるリヴァイの周りには、ハンジさん、ミラ、エレン、ミカサ、アルミン、アリス、チェシャ。いつものみんながいた。
貴「この通り、無事…だよ」
リ「お前はバカか!!1人で行くなんていくらなんでも無茶しすぎだ!死にたいのか!」
貴「…死んででも、仲間を、愛する人を…守りたかった」
リ「後は俺達に任せろ」
貴「敵の戦力の、半分は削げたと思う…」
リ「…よくやった」
貴「死なないでね…?」
リ「あぁ。必ず生きて帰る。だからAも死ぬんじゃねぇぞ」
貴「10分も休めば…元気になるよ…」
リ「期待している」
リヴァイの顔が近づき、私の唇にリヴァイの唇が触れた。
貴「…っ!?」
少し長い。苦しくなってリヴァイの服をきゅっと掴むと話してくれた。
リ「…行ってくる」
恥じらいもせず真剣に言うリヴァイを、素直にかっこいいと思った。
貴「行っ…て、らっしゃい…//」
キャーキャー騒ぐハンジさんを横目に、アルミンとエレンに抱えられて医療班の元へ向かった。
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作者名:さき | 作成日時:2019年7月24日 11時