雪の舞姫2

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さようなら（貴方side）ページ26

リヴァイたちと別れて3年。次はリヴァイのもとに帰る代わりにミラたちとお別れしなければならない。

貴「これはこれで寂しいなぁ…」

下を向くとバサッと落ちてくる長い髪。邪魔だな…

ーバンー

貴「…ミラ、どうしたの？」

ミラ「大好きな人の所へ、そのまま帰るつもりですか？」

貴「え？」

ミラ「兵士のときの服、何もかわらない髪型で。」

…忘れてた。私はもう団長じゃなかった
マントを脱いで荷物に入れる。

ミラ「そうじゃなくて！もっと全体的に！」

貴「…」

ミラ「もう！こんなことだろうと思って！私からのお祝いです！」

封を開けると、中には黒色のふんわりしたかわいらしいミニ丈ワンピースと、ついているファーも生地も真っ白なフード付きの膝上丈のコート、黒いニーハイソックスに茶色いショートブーツが入っていた。

着替えてみるとサイズもぴったり。

貴「こんな…いいの？」

何故かハサミを手にしているミラが、はい！と元気よく笑った。

ミラ「さぁ！ここに座ってください！大きくイメージチェンジして、サプライズです！」

言われるがままに椅子に座ると、頭から何か被せられ、ジャキンっ！と音がした。

貴「え！？ちょ！ミラ！？」

ミラ「ふふ、こう見えて私、床屋の娘ですよ！」

背中まであった髪がみるみるうちに顎辺りで切りそろえられた。

ミラ「最近の流行り！恋する乙女のイメチェンボブヘアーです！」

貴「すごい軽い…ありがとう！」

寒いからと手袋を最後にもらって、馬にまたがる。
門の前までいくと、兵団のみんながいた。

ミラ「こっちと同じように、向こうも門を開放してるみたいです！そのまま名前だけ言って入ったら大丈夫ですよ！！！」

みんな笑顔で手を振ってくれる。

貴「寒いのにありがとう！！またいつか、会いに来てね！」

全『おぉーー！！！』

きっと人類が壁から開放され、マリア領の人もシエル領の人も一緒になって暮らす日は近いだろう。

そんな希望を胸に抱いて走っていると、雪が降ってきた。

貴「あ…雪だ…！ふふっ…」

私は雪が好きだ。