[FAIRYTALE] 天体の滅竜魔道士 (ページ42)

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第41話決別ページ42

エルザと別れた後、花を買ってから家に帰ろうとすると、仕事に向かおうとするルーシィ達に出会う。

「あれ、仕事？」

「そうなの。オニバスまで行ってくるわ。
Aはお花持ってどこに行くの？」

「あぁ、お家に飾るの。私は今から家に帰るけど、お仕事頑張ってね。
そうだ！帰ってきたら私のお家においで。おもてなししてあげる。」

花を飾るのは、家の裏にあるお墓だけど、まぁ、大雑把に言えば間違ってはいない。
ギルドのメンバーは大体が知っている事だけれど、アスタのお墓には、出来るだけ綺麗な花を毎日添えている。

ルーシィを家に招く約束をして、彼らから離れた。

～～～～～～～～～

家に帰ってアスタのお墓に手を合わせ、花束をお供えすると、家の中に入る。

なんか、いつもと違う匂いがする。
この匂い…。

「ラクサスさん？」

匂いの主がどこにいるのか、家の中を探し回る。
1階にはいなかったから、2階だろうとあたりをつける。
2階に上がると、私が日常的に使っている部屋にいることが分かって、扉を開ける。

椅子に座っていたのは、想像通りの人物だった。

「ラクサスさん…。」

「A。」

「…ファントムの前の時はありがとう。フリードさん達に伝えてくれてたんだね。」

最後に会ったのは、ルーシィを庇った時だから、正直なんの話をしたらいいかわからない。
絞り出した話題は、ファントムの事件の前に、通信をしてくれた事だった。
話した後に後悔した。
ファントムという言葉が出てきてしまった。

実際、ファントムと言った瞬間にラクサスの片眉がピクリと動いた。

「あぁ。」

「…あ、あの、なんでいるの？」

「忠告だ。」

いつも通信で話してくれる声の優しさはない。
やっぱり、怒っているのだろう。私がルーシィを庇ったから。

「うん、わかってる。
…私はラクサスさんの新しいギルドにはいらないんだよね。」

「今のままならな。」

「…分かってる。でも、きっと、私は変われない。だから、諦める。
恩を仇で返すことになってごめんなさい。」

ラクサスさんの怒りは極限状態に達したようだ。
雷の魔法を私に放って家から去っていった。

ラクサスさんの魔法を避けてしまっては決心が鈍ると思った私は、その魔法を受ける。
なかなか強力な魔法だったが、気絶するほどでもない。

そして、この後のことを考える。
Rシステムの詳細を知らなければならない。

また資料を探そう。
そう考えて、ベットに倒れこみ、そのまま眠った。