流9 ページ10
｢はぁっ!? 吉継が辻斬りの下手人として疑われてる!?｣
大声でそう言うAに､茶屋の店主は､人差し指を口にあて､静かにしてくださいと言った｡
それから周りをキョロキョロと見渡すと､声量を落として話し始める｡
｢はい…城下ではその話でもちきりですよ｣
｢何で!? 何を根拠に俺の可愛い吉継を疑うわけ!?｣
｢だ､だから旦那､静かにしてくださいよう…｡ ほら､大谷殿は病を患っているとの噂でしょう? 1000人の命を斬れば､どんな病も治る…だから､みなは大谷殿が辻斬りを行っているのではないかと｣
｢何それすごいこじつけなんだけど､誰だよそんなこと言い出した奴! 大体ね! 吉継は俺が接吻すれば病気なんて治るんだよ! 昨夜だって何回も熱い口吸いを｣
｢おい､根も葉もないことを言うな､A｣
｢あ､俺の正室吉継!｣
｢俺はお前と接吻もしてなければ､正室でもない｣
吉継は全く…とぼやきながら､Aの隣に座る｡
店主は噂をしていた吉継が来たのが気まずいのか､居心地がわるそうにしていた｡
｢…何だか視線が刺さると思えば､そんな噂がたっていたのか｣
｢失礼だよね! 吉継何か言ってやりなよ､そんなことしてないって!｣
｢あぁ､確かに俺は何もしていない｡ …それ故､別にこのままでも､俺の疑いはいずれ晴れるだろう｣
｢ちょっと駄目だよ吉継! というか何で接吻とか正室については否定したのに､辻斬りの疑いのことには何も言わないの!?｣
｢お前のはいつか既成事実にされそうだからな｣
｢何言ってるの吉継､それは確定した未来なんだから当たり前だよ! あ､そうだ吉継団子食べる?｣
｢…あぁ､いただこう｣
その言葉に､店主や2人に注目していた周囲の人々が反応する｡ いつも隠されている大谷吉継の顔に､みんな興味を抱いていたのだ｡
｢はい､あーん｣
Aが串団子を吉継の口元にもっていくと､吉継は口布を下げる｡
その瞬間､周囲の者達は目を奪われた｡ 思わず息を呑んでしまうほどの端整な顔立ち｡ 女子は頬を赤らめ､男もつい見とれる｡
そんなことには気付かず､Aは餌付けをするように､吉継へ団子を食べさせていた｡
｢吉継可愛い､はぁ…ほんと可愛い…嫁に来て…｣
｢…同性では嫁入りは出来ないぞ｣
その後､吉継への下手人の疑いは晴れた｡
理由はというと…辻斬りの犯人が捕まったからだ｡
しかし…吉継の眉目秀麗っぷりの噂の方が話題になったことも､大きいだろう｡
流10 ※メタ注意&アニメ化!!→←流8 ※声優奥義ネタバレ注意
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きょうく(プロフ) - 修羅睡蓮さん» コメントありがとうございます！ 吉継さん、麗しい…！ 頑張ります！ (2014年11月6日 0時) (
レス) id: ec7a7c8b7c (このIDを非表示/違反報告)
修羅睡蓮 - 本当吉継さん美しい、可愛いですよね!!更新頑張って下さいね！ (2014年10月13日 17時) (レス) id: 7864befb51 (このIDを非表示/違反報告)
きょうく(プロフ) - みゆみよさん» みゆみよさん､コメントありがとうございます! 頑張ります! (2014年6月14日 0時) (レス) id: ec7a7c8b7c (このIDを非表示/違反報告)
みゆみよ - 面白いです。頑張ってください。 (2014年6月8日 14時) (レス) id: fcc92f6387 (このIDを非表示/違反報告)
きょうく(プロフ) - まっちゃおこしさん» 殺ってしまいましたかww大谷さん可愛いですよねー！ コメントありがとうございました！ (2014年5月13日 22時) (レス) id: ec7a7c8b7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きょうく | 作者ホームページ：http://m9(^Д^)9mﾌﾟｷﾞｬｰ
作成日時：2014年3月27日 2時
