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好き 21 ページ27

「さぁ!たくさん食べて、食べて〜!!」


Aによく似た、ふわふわとした笑顔を見せながら、そういうのは、Aのお母さん。

今日で、Aの実家から帰る。

だからだろうか、夕食のメニューがすごく豪華だ。

俺より、涼太君のがっつきようがすごい。

裕君の冷めた目線が突き刺さっているが、誰も気にしていない。

まぁ、初めて見た時は、涼太君のがっつきように引き、裕君の冷たい目線に、何故か自分が、怯えていた。

懐かしい。まぁ、昨日の夕飯の話だけど。

俺も、今となっては気にしていない。

成長した。

・・・何に成長したかは、謎だが。




「ごちそうさまでした」

俺が、そう言うと、Aのお母さんが、

「ええー、もう要らないの?」

うちの涼太は、まだ食べる気よ?ね?と言いだす。

「俺は、コイツと違って、もっと逞しくなるからな!」

「へー。俺は、脳内お花畑のゴリゴリマッチョより、賢くて、細マッチョの方がいいと思う」

「俺と、アイツを比べんな」

「お前と、りぶさんとは言ってないだろ。お花畑」

「お、お花畑!?」

そこから口喧嘩が始まるのも、鉄板のようで。

「ははー。二人とも、やめなよー」

頬杖を突きながら、Aがゆるく止める。

が、まぁ、ヒートアップしていくだけ。(一方的に、涼太君が)

「お母さん、洗い物してくるわねー」

そう言い、キッチンの方に消えていくAのお母さんを見る。

俺が食べた分の食器を片づけに行き、ふっ、と庭の方を見ると、

「・・・」

こっちに無言で手招きしている、Aのお父さんを発見。

俺ですか?と尋ねるように、俺自身を人差し指で差すと、頷かれた。





いつだって、無言のAのお父さん。

庭まで行くと、縁側に座っていて、俺が来るのを見ると、隣を叩いた。

「失礼します」

そう言って、隣に座る。

しばらく、無言で風を体で受ける。

正直、寒い。というか、すごく寒い。

お父さーん!無言で、枝豆食べてないで、何か言ってください!

待て。何故、此処に枝豆があるんだ。

そんな事を考えながら、じっと見ていると、

「・・・」

無言で、枝豆の入った皿を渡された。

「あ、ありがとうざいます・・・」

違う、そういう意味で見てたんじゃないんです。

でも、貰っておく。




「・・・話たい事があってな」

「はい」

枝豆を食べている手を止める。

二人で、ずっと無言で食べていた枝豆はもう、四分の一になっていた。


「・・・Aの事だ」

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オクミヤ(プロフ) - 月の人さん» も、もういっかいやってみる…(白目) (2017年1月31日 21時) (レス) id: 043b93dad3 (このIDを非表示/違反報告)
月の人(プロフ) - オクミヤさん» いや、来てないな(真顔) (2017年1月31日 21時) (レス) id: db3d4350bf (このIDを非表示/違反報告)
オクミヤ(プロフ) - 月の人さん» お、送った…(・ω・`)ど、どうかな…?///← (2017年1月31日 21時) (レス) id: 043b93dad3 (このIDを非表示/違反報告)
月の人(プロフ) - オクミヤさん» うん、待ってるわ!私、待ってる・・・!← (2017年1月31日 21時) (レス) id: db3d4350bf (このIDを非表示/違反報告)
オクミヤ(プロフ) - 月の人さん» なんと!wそれはとてつもなく解らんぜベイベーやな…(・ω・`)もっかい送ってみるね! (2017年1月31日 21時) (レス) id: 043b93dad3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月の人 | 作成日時:2016年2月11日 22時

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