ねぇ、ダーリン！【りぶ】 (ページ11)

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好き　８ページ11

荒々しく、頭をタオルで拭かれる。

「ほんと・・・心配させないでよ・・・」

止まった手を不思議に思い、見上げる。

そこには、少し傷ついたような顔をしているりぶくんが居て。

本当に、申し訳なくなった。

「ごめ、なさ・・・ごめんなさい」

繰り返し、何度も言う。

急に家を出て行ったこと、中々帰らず、心配させたこと、喧嘩したこと。

そして、大嫌いと言ったこと。全部、私が悪い。

「本当に、ごめんなさい」

「もう、いいから。俺も、悪かった」

すっと抱きしめられる。

「ごめんねぇぇぇ・・・！！」

大声を出して、泣く。

女の子らしくない、そんな事気にしない。

「あーーーー！！もう、泣かない！」

少し、乱暴だけど、優しく目元を拭いてくれる。

「ね？」

「うん・・・」

よしよし、と頭を撫でてくれるりぶくん。

「うっ・・・りぶくんが、子ども扱いするぅぅぅ！！」

「えええええ！？ご、ごめん！」

というか、そこ気に障る？と言う彼に、

「なんか、今だけ気に障った」

と答えておいた。

「えぇぇ・・・？」

気の抜けた声を出すりぶくん。

その事に笑えて来て。

少し笑う。

「あー、やっと笑った。俺の魔法のおかげー」

って笑う彼は、何もしていないと感じたので、お腹に頭突きをする。

小さく、うっ、と言う声が聞こえたが気にしない。

「りぶくん、ごめんね」

「うん。俺も、ごめん」

「さっきもこんな会話したよね？」

「おい、今いい雰囲気だったじゃん」

「えへへ・・・」

「褒めてない」

あー。なんだ。

いつも通りだ。よかった。

「りぶくん、本当にごめんね。本当は大好きだから」

私は少し俯いてそう言う。

すると、大きなため息が上から降ってきた。

「・・・あんまり、可愛いこと言わないでよ」

そういった彼ににキュンとした、なんて。

「あ、耳赤い」

「ふっ、Aは顔も赤い」

「！ほっといて・・・！」

絶対言わないけど。顔には出ちゃってて。

ぺたっ、と頬を触る。

中の方からジワジワと伝わってくる熱は、まだ冷めそうにない。

「なぁ」

「何ー？」

「もう、何処にも行くなよ。離れんな」

またしても、荒々しい口調。

「うんっ。りぶくんも、私を離さないでね？」

彼は、少し笑った。

「一瞬でも離れたら、走って迎えに行くよ」

「だから、そのときは待ってて」

「待ってる。ずっと」

なんだかんだ言って。

喧嘩し後は、前よりも仲良くなれる気がします。