34 ページ34
.
次の授業の教科書を忘れたので玲王に借りるため教室に向かう。
Aもいるかな。
そう思ったら、いつもは重い足取りが軽く感じた。
教室に入ろうとした時、中から出てきたAとぶつかった。
｢Aさん？｣
先に出てきた男が振り返ってAを呼んだので、2人でどこかに行くことは容易に想像できた。
怒りのような悔しさのような感情が襲いかかる。
俺の表情を伺うAに何も言えないまま、その場から逃げるように教室に入った。
｢そんで、お前は何で怒ってんの？｣
｢…べつに｣
お弁当を食べ進める玲王を横目にAのことを考える。
あの男とは仲良いのか、一緒にどこへ何をしに行くのか。
｢それなりにモテるからなぁ、あいつ｣
｢どういう意味？｣
｢A、今から告られんだろうなって意味｣
他人事のように話す玲王にも少しイライラする。
｢そんなんだめに決まってんじゃん｣
｢まあ、断るだろうから安心しとけ｣
安心できるわけない。
Aが他の男と2人きりだと思うと、腸が煮えくり返りそうな気分になる。
｢凪もそんな顔すんだな。案外独占欲強かったりして｣
｢…独占欲って、どんな気分？｣
｢んー、大好物を横取りされた気分｣
ドンピシャ。
思わず席を立ち上がり、教科書を借りに来たことなんて忘れて教室を飛び出していた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 814人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ブルーロック」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うなぎポテト - あぁぁぁぁぁ！！やっっっばい尊すぎんかです（尊すぎて敬語が使えません！！）せいしろーがかっちょいい……。吐血案件だこれ🫠更新無理せず！！応援してまーす！！ (2023年4月3日 13時) (
レス) @page4 id: 9030b78ea3 (このIDを非表示/違反報告)
にいな(プロフ) - のあさん» 他作品も読んで頂きありがとうございます！私自身も皆様が読みやすい文章を意識しているのでとても嬉しいです🥲長文の感想、本当に励みになります！ありがとうございました‼️ (2023年3月13日 21時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 初めての感想です！普段占ツクなどは使わないしどちらかと言うと夢小説もひとつの小説のように読んでいるのですが、にいなさんのお話とても読みやすくて読んでいたら他作品も読んでいた事に今気づいて“あ、ほんとにこの人の書く話面白いんだな”って感動してます！ (2023年3月3日 11時) (レス) @page36 id: 69fedd5e4a (このIDを非表示/違反報告)
にいな(プロフ) - はにゃ？さん» いつも読んで頂いてありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくお願いします🙌🏻 (2023年1月22日 14時) (レス) id: f69c63ae39 (このIDを非表示/違反報告)
はにゃ？ - とても読みやすいです。これからも応援してます。 (2023年1月22日 10時) (レス) @page35 id: ef6fdebb20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にいな | 作成日時：2023年1月9日 20時
