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善逸side
御館様からの文は、まとめると
《Aちゃんの長い眠りは呼吸の乱用によりなってしまうことがある。よっぽどのことではない限り、死に至ることはない。》
ということだった。
この事を急いでしのぶさんや炭治郎達に知らせると、みんな安心したような顔をしていた。
もちろん、俺も。
確かに、あの夜ではもう何回呼吸を出したか分からないくらいにAちゃんも煉獄さんも技を出していた。
いくら死までいかなくても、やっぱり心配はするものだ。
すやすやと寝ているAちゃんの髪を掬い、サラッと撫でる。
善逸「…ごめんね。Aちゃん。
俺が弱いばかりに、こんなことになっちゃって。
いつも助けられてばかりだよ…俺…
頼りなくてごめん。」
「…強くなるしかないよ。」
善逸「…!この音…」
ボソッと独り言で呟いた俺の謝罪は、一人の少女に聞かれていた。
バッと振り向くと、そこには花瓶を持ってきたカナヲちゃんが。
善逸「…カナヲちゃん…」
カナヲ「…強く、なるしかないの。
Aは、きっと、あなたのごめんなんて求めてない。
強くなって、Aを守れるように
なればいい。
Aだけじゃなくて、
みんなを。」
そうカナヲちゃんは言った。
善逸「…うん。うん。そうだね。
Aちゃんもその方が…
喜ぶよね。」
カナヲ「うん。
…Aが眠っている内に、少しでも強くなろう。」
善逸「…そうだね。」
カナヲちゃんとは歳は同じはずなのに俺よりも大人っぽくて酷く落ち着いてて上品で、
歳上なんじゃないか、とたまに思ってしまう。
カナヲ「…貴方もAに変えられたの?」
しばらく続いていた沈黙を先に破ったのはカナヲちゃんだった。
善逸「…?変えられた?」
カナヲ「…私は最終選別でAと会った。」
善逸「!俺も一緒…!」
カナヲ「…!そう…
自分の意思で動けなかった私に、
己のままで動く私を受け入れるってAは言ってくれた。
だから、私の変わらないモノクロの世界にAは色付けてくれた。」
善逸「そう、なんだ…
俺もね、Aちゃんにはたくさん助けられた。心の面でも。」
カナヲ「…そっか。」
だから、はやく、はやく目覚まして、礼を言わせてね。Aちゃん。
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タラの芽(プロフ) - ふぐ太さん» あっ……(( すみません、私のミスです( ; ; )編集で変えておきます(涙)ご指摘ありがとうございます!! (2020年7月25日 19時) (レス) id: 6415e4a710 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐ太 - あの、「無惨様」って言っちゃってますが、呪いは……? (2020年7月25日 13時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
彩女(プロフ) - タラの芽さん» なるほど...!私の作品は特にないのでイラストを投稿する専用の作品(?)作ってみますね! (2020年7月19日 17時) (レス) id: f1412afcb5 (このIDを非表示/違反報告)
タラの芽(プロフ) - 彩女さん» ありがとうございます!!!(涙)今までは作者様が作品の中で載せて、それをコメントで知らせて、私がそのページに飛んで見る、という感じだったんですが…もっといい方法ありますかね…私もそこらへんの知識は欠けているので分かりません…すみませんんんん(涙)(涙) (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6415e4a710 (このIDを非表示/違反報告)
タラの芽(プロフ) - あっこさん» いやいやもうこちらこそでございます(日本語)あああなんてお優しい、、ご期待に添えれるよう頑張ってまいります……!!!! (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6415e4a710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タラの芽 | 作成日時:2020年6月14日 21時