先輩の彼女 ページ4
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「Aちゃん、あいつ彼女いるからね、」
樹先輩が所属している男バスの先輩の
京本先輩に、そう言われたことがある。
別に私は樹先輩と付き合っているわけでもなく、
京本先輩に釘を刺される筋合いなんて私には無いのに。
少しムカついて、
樹先輩の後を追って部活のマネージャーになった。
樹先輩は、たったひとりのマネージャーである私をとことん可愛がってくれた。
妹みたいな、そんな感じ。
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それから
私にも後輩が出来た。
可愛くて、私より背の小さい女の子。
私はどうしても樹先輩のことが取られたくなくて、
一生懸命頑張って
やっとの思いで気持ちを伝えた。
「Aちゃん、ありがとう
俺も好きだよ。」
樹くんと結ばれた頃は、
もう満開だった桜は散っていた。
そして月日が流れて、
私が最上学年になる手前。
樹くんは卒業して、
東京の大学にスポーツ推薦で行くことが決まったらしい。
ある日、
なんの前触れもなく、彼からの着信音が鳴った。
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