3話 ページ5
英智side
静かになったなと思い、自分の腕の中の彼女を見ればすやすやと眠っていた。ふと2人の方に目を向ければ、Aちゃんも渉の腕の中で眠っていた
英智｢ねぇ、渉｣
渉｢なんですか、英智｣
英智｢これから先、僕にも何が起こるか分からない。僕達の関係がどうなるかも。けどこれだけは言える。僕はあんず以外の人を好きにはならない。だから、絶対に渉からAちゃんを奪う様な真似はしない。これだけは信じて｣
渉｢言われなくても、信じてますよ。それに、Aが私を好きでいてくれる限り私はAを手放しません｣
英智｢暫くAちゃんの事借りちゃうかもしれないけど、ちゃんと返すから。だから、僕がAちゃん借りてる間はあんずの事、預かっててくれる？｣
渉｢彼女達を物みたいに言わないでください。でも、わかりました。但し、条件が1つというか、ルールを決めましょう。『彼女を交換してる間はどんな事があってもハグ以上のことはしない』と｣
英智｢うん、勿論。約束♪｣
渉｢はい、約束です☆｣
気が付けば太陽が顔を出していた。今日も仕事があるしそろそろ起こしてあげないと、と思ったが起こす前にあんずの寝顔を撮る
英智｢あんず、そろそろ起きないと仕事間に合わないよ？｣
眠りがあまり深くなかったのか、一言でガバッと起き上がる
あんず｢今、何時？｣
英智｢ふふ。そんなに慌てなくても大丈夫だよ。まだ7時過ぎだし今日はこのままESで仕事でしょ？｣
あんずは今の時刻を伝えればほっと胸を撫で下ろした。本当、仕事熱心だね
渉｢あんずさんは寝起きが良くて羨ましいです。Aなんてまだ寝惚けてますよ｣
渉の言葉と同時にAちゃんの方を見れば未だに渉の腕の中でもぞもぞと動いてる
英智｢渉は我慢強いね。僕が同じ事、あんずにやられたらパクって食べちゃいそう｣
あんず｢なっ…！英智くん、酷い！｣
英智｢ごめんごめん、冗談だよ｣
渉｢別に我慢強いって訳では無いですよ？こんな無防備な彼女、無防備過ぎて手出せません｣
あんず｢英智くんにも見習ってもらいたいな｣
英智｢えぇ〜、僕だって我慢してるのに｣
そうこうしてる内にAちゃんも目を覚ます
英智｢Aちゃんも起きた事だし、仕事行こっか。あ、あんずとAちゃんには今後の事について後でメールしとくよ｣
2人共短く返事をすると早足に会議室を出て行った
英智｢僕達も行こっか｣
渉｢はい｣
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作者名：M-M-N | 作成日時：2021年6月27日 17時
