常連さんのツイッター事情【浦島坂田船】 (ページ26)

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ツイート２２ページ26

きっとすぐ既読になるだろうから、と返信がくるのを期待して今日の入浴時間はいつもの1.5倍速くらいにしたからか、シャンプーをするときの泡はこれでもかというほど泡立った。

それで、もちろん自分の手で洗っているのだが唐突に小学校のころに読んだシャンプーさんという怖い話を思い出した私は途端に逃げ出したい思いに駆られ、手荒い手つきでシャワーで泡を流してしまうと、ものすごい勢いでお風呂場を出た。

一言。

……いや、唐突すぎでしょ……

となりの坂田。ありがと!

となりの坂田。詳しいことはまた明日言うから

となりの坂田。今日はもうよい子は寝る時間やで笑おやすみ!

部屋に戻ってきて送られてきていたメッセージを確認すると、あー……と私は唐突にシャンプーさんが出てきたことがふに落ちた。

それはおばあちゃんが話していたらしい“思い出話の少女“という印象のまま、彼らが私に接しているからだということに。

つまりは子供扱いされているというわけで、それにのっかって私も童心に返ってしまったということで。

(……でもなんかやだな、それ)

たどりついた答えになぜか疑問が解けたぞ！みたいないい気持ちはしなくて、お風呂に入っている間(シャンプーさんを思い出す前)のワクワクとしたあの気持ちは、いつの間にかどこかへと消えていた。

少し乱暴にスマホを置いてベッドへと潜り込んだ私は、ろくに乾かしもしない髪のままそのまま寝落ちしてしてしまったらしい。

寝返りをうったら後ろにシャンプーさんがいそうで、ときどきうっすら起きてもうてなかった私は翌日直しきれなかった髪と背中にシップを貼って会社に行く羽目になった。