ハグルマ 〜 山茶花を君に 〜

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風呂からあがり、
ベッドでもまた向き合う。



てか、子供ができにくいってだけで
できなくないわけやろ？

だったらできるまで頑張ればよかやん。



『A』

「…ん？」

『子作りや』

「え、ちょ、……っ」





Aに跨り、キスをしようとした時だった。
顔を背け肩を押し返して来た。



『…なんや』


自分が思っていたよりも低い声が出て。
それと同時に泣きそうな顔をしているA。




気分じゃなかったのか、
でもそんな時はいつもはっきり言ってくるし
だから俺も無理に身体を重ねようとは思わない。





嫌、なんて押し返してくることはなかった。



俺との子供はいらんってか？







『…もうええわ』


布団を退け、少し荒く部屋のドアを閉めた。








冷蔵庫から冷えたお茶を取り出し
喉に流し入れる。

頭を冷やさなくても悪いのは自分くらい分かった。




小さくため息をつき、ソファに身を沈めた。






『………あ〜〜、』





自分が蒔いた種のくせに、
腹立たしく思うのは自分に対してか。









結婚して初めて、
一緒に居るのに別々の夜を迎える。









、

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