ハグルマ 〜 山茶花を君に 〜

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nishikawa side







昨日Aさんの御飯食べたからかなあ、
調子が良すぎる。

猛打賞で試合を終え、
気分が良いいから卓さんを飯に誘った。


遥「卓さん飯いこー」

『遥輝のおごり？』

遥「全然ええっすよ」



天狗かよ、と鼻で笑われる。


そんなことよりもAさんの話をしたかった。







.
.




いつもの居酒屋でグラスを合わせる。
まだアルコールも回ってないが
一番離したかったことを切り出した。



遥「卓さん、赤ちゃんどうなったん」

『赤ちゃん？できとらんと思うけど』

遥「昨日さあ、ちょっとAさんと喋ってて」

『うん、』



卓さんは少しびっくりした顔をして、
それを隠すかのようにビールを流し込んだ。


Aさんには言わんといてって言われたから
ちょっと気引けるけど、
でも一人で抱えて欲しくないから。

余計なお世話とか、言われる上で。




遥「赤ちゃん作らへんのって話してて、」

『ん』

遥「欲しいけど、赤ちゃんができにくい身体って言うてて。それを隠すために仕事続けてたとか、」

『…そうなん、』



俺から言われるのが一番嫌なんやろうか。
目線が下がったまま。

まあそりゃあそうやんな、



『何で俺に言わんのやろ』

遥「言った時に、卓さんがどう思うか不安…みたいな。」

『信用されてないってことかな』





あ、やばい。
卓さんってAさんのことになると
結構臆病になるねんな。



やっぱ俺から話すんは間違いやったかなあ。






遥「このこと言わんといてって言われたんすけどね。」

『すぐ言っとるやん』

遥「心配なんすよ！！」

『ふっ、ありがと』



少し安堵した表情を見て安心した。



なんか、結婚してもう2年も経つのに
初々しい二人を見てたら俺も結婚したいなあって。




とりあえず二人の子供見てからにしよかな。



いや、俺だれやねん…。









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