【完】寝落ち通話【夏油傑】【呪術廻戦】

幸せに。 ページ17

『幸せに……か。』



私も負けてらんないな。
傑よりいい人見つけて絶対幸せになってやるんだから。



ふふ、と一人微笑んでいると、突然目の前にかかる影。





「……あれ？なんだ、泣いてないじゃん。
せっかく慰めようと思ったのに。」




『………は…？』





誰だろう、この人。
白髪にサングラス…随分派手な人だな。




「あー、傑もう行っちゃったか〜間に合わなかったけど……
まぁいっか！こうして君に会えたし。」


『……え、えっと…どちら様ですか？』


「僕は五条悟。君と同じ大学で同い年。
傑とは同じ専攻でよく話したりしていたんだよ。」


『は、はぁ…』




五条悟……名前は聞いたことあるけど見るのは初めてかもしれない。

傑にこんな美形の友達がいたなんて知らなかった。
……いや、傑にしか興味が無かっただけなんだけど。





五「絶対泣いてると思ったのにな〜。
だって君、傑のこと好きだったでしょ？」


『……いきなり何なんです？凄く失礼ですね。
ていうかもうとっくに諦めてますし。』


五「……へぇ、そうなんだ。そりゃ好都合。」

『はぁ？』





好都合って…初対面なのに本当失礼な人。

ていうか何で私が傑のことを好きだったって知ってるわけ？






『……私、帰るので。』





彼に不信感を覚えた私は彼の横を通り過ぎた。


………はずだった。






五「まぁ、待ってよ。まだ話は終わってないから。」


『………話？別に話すことなんてないですけど…

ていうか、手離してください…「僕さぁ、」』




五「君のこと、好きなんだよね。」

『………は？』



五「だから傑がいなくなってくれて好都合。
君の恋する姿、ずっと見てたからさ。」



『……いや、いやいや、ちょっと待って…』





五「…待たないよ。どれだけ待たされたと思ってるの？


……覚悟してて、君は必ず俺を好きになるよ。」










───少しずらしたサングラスの向こうに見えた淡いブルー。




この瞳に操られるように、

突然現れた彼が私の日常を掻き乱していくことになるのは、また、別のお話。












-END-

【あとがき】→←親友。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す