【劇場版名探偵コナン】赤井さんの想い人は工藤新一の双子の姉【水平線上の陰謀】 (ページ43)

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４１話ページ43

すると、

「キャプテーン!」

海の方から乗組員の呼ぶ声が聞こえた

海藤が船べりに駆け寄って海面を見下ろすと、救命ボートのへりに立った乗組員が手を振っていた

ボート中には、園子と蘭と阿笠博士の姿もある

「キャプテン!

「助かった……!」

船べりに並んだ海藤と小五郎がホッと安堵する中、昴はコナンの隣でデッキにたたずんでいた

昴「(何だ、この感じ……)」

事件が解決して、救命ボートも来て助かるというのに、何だかスッキリしない

この船に駆けつける前からずっと頭の中で何かが渦巻いている＿＿＿

昴「(何なんだ……この居心地の悪いもやもやした感覚は……)」

小五郎たちは海に半分浸かったプロムナードデッキに戻り、横付けされた救命ボートに向かった

「じきに沈みます。急いで!」

乗組員が気を失った美波子をボートに乗せると、続いて海藤が乗り込む

昴は海藤の後ろに立ち、じっと考え込んでいた

コナンはそんな昴の横に立って、昴をじっと見ている

小五郎、美波子、そして海藤もこれで助かる

救命ボートに乗れば全て終わるというのに、頭に渦巻く黒い影は消えるどころか、どんどん色濃くなっていく＿＿＿

小五郎「おい、次はオメーらだ。急げ!」

小五郎にせかされた昴とコナンは足を進めた
が、ボートに乗りかけた足を止め、デッキに戻す

小五郎「何やってんだ!早く乗れ!!」

昴「……あの、Aは……？」

昴がたずねると、小五郎は「はあ？」とあきれた顔をした

小五郎「Aならとっくに救命ボートに……」

園子「え？おじさま、Aと一緒じゃないの？」

ボートに乗っていた園子が驚いて身を乗り出す

小五郎「お、おい、どういうことだ？」

蘭「かくれんぼで隠れた場所に金メダルを取りに戻ったの。だから、お父さんと一緒だと思って……！」

昴「(それだ＿＿＿!!)」

Aがまだこの船の中いる＿＿＿!!

昴がきびすを返して走りだし、

小五郎「おい！ちょっと待て!!」

コナン「昴さん!!」

小五郎とコナンも後を追った