4話 ページ4
三人の様子を見ていた歩美、元太、光彦がつまらなさそうに顔を見合わせる
光彦「まだ時間あるみたいですから、サッカーの練習しませんか?」
歩美「うん」
元太「ヨシ、やろうぜ!」
三人はスペースが空いている場所に駆け出し、元太が持っていたサッカーボールを芝生の上に置いた
元太「行くぞ、光彦!」
二、三歩下がった元太が右足を大きく後ろに振り上げ、つま先で力任せにボールを蹴る
光彦「うわっ!」
ボールは光彦のはるか頭上を飛び越え、革ジャンを着た青年の方へまっしぐらに向かった
ぶつかる……!と思った瞬間、青年は振り返り、飛んできたボールを胸で受け止めた
そして右足、もも、肩、頭を使って巧みにリフティングをしてみせた
光彦,歩美,元太「ワア……!」
青年の華麗なリフティングに三人は声を上げた
歩美「コナン君みたい!」
歩美の声にコナンと昴と灰原が振り向く
歩美たちが目を輝かせながら青年に駆け寄ると、青年はリフティングを終えてボールを手に持った
「おまえら、サッカー好きか?」
歩美,元太,光彦「はい!!」
三人は声をそろえ元気よく返事をしたが、すぐに光彦が「でも……」と顔を曇らせた
光彦「なかなかうまくならないんです」
歩美「難しいよね、サッカーって」
元太「いつもふかしちまうし、走んのは苦手だしよ」
歩美と元太が口をとがらせると、青年はフッと笑った
「ぜいたく言うな。元気な体でサッカーできるだけ、幸せなんだぞ」
元太「でもよぉ……」
それでも元太が不満げな声をもらすと、
「よしっ。オレがコーチしてやるよ」
青年はボールを元太にパスした
昴「あの人、どこかで……」
『え?』
Aとコナンと灰原が昴の方を見たと同時に、「ワーッ」と子どもたちの歓声が聞こえてきた
声のする方を向くと、入り口の前に一台のバスが止まり、子どもたちが駆け寄っていく
ボールを蹴ろうとしていた元太たちも振り返ってバスを見つめた
歩美「Jリーグのバスだ!」
光彦「選手が来たんですよ」
元太「行ってみよーぜ!!」
元太はボールを拾い、バスに向かって走り出した
光彦「待ってくださいよ、元太くん!」
光彦と歩美も慌てて追いかける
残された青年は一瞬寂しそうな表情を見せると、フッと自嘲気味に笑い、子どもたちとは別の方へ歩き出した
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あお - コナンくんに2回パスしたんですか?状況が読めなかったです。 (2023年4月7日 22時) (レス) @page5 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 待に合うではなく、間に合うです。 (2023年4月7日 22時) (レス) @page2 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 犯人追跡ピンについて詳細求めます。コナンが身に付けているとありますが、ピンについては昴さんが使っている記述がありましたので違うのでは。 (2023年4月7日 21時) (レス) @page1 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2022年4月30日 8時) (レス) id: 7b9ba0e34a (このIDを非表示/違反報告)
聖音 - 続きが気になります!もう更新はなさらないんですか?更新してくださると嬉しいです!更新頑張ってください! (2020年3月30日 18時) (レス) id: 9b59f9adc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sorimachi | 作成日時:2018年1月7日 15時