赤井さんの想い人は工藤新一の双子の姉【戦慄の楽譜】 (ページ31)

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３１話ページ31

突拍子もない証拠に、弦也をはじめ一同の体からガクっと力が抜けた

目暮「も、毛利君……？」

目暮が不安そうに小五郎を見つめ、コナンと昴はあちゃあ…と目を覆った

弦也「じょ、冗談じゃない!この髪型は生まれつきです!!」

小五郎「えっ!?」

弦也「死んだ母に似ただけです!嘘だと思うんなら見てください!!」

弦也は暖炉の上に置かれたアルバムを持ってきて、テーブルの上に置いた

広げられたページには＿＿三十代の堂本夫妻と譜和夫妻がエッフェル塔の前で一緒に写っている写真が張られていた

堂本夫人の外側にはねたセミロングの髪型は、弦也にそっくりだ

高木「た、確かに……」

佐藤「そっくりね……」

小五郎と一緒にアルバムをのぞき込んだ高木と佐藤がつぶやく

「「(この写真＿＿＿)」」

二人が険しい表情で写真を見つめていると、弦也は「どうですか!?」と小五郎に詰め寄った

弦也「あの四人と秋庭さんに関しては、ボクがベートーヴェンフリークでないと成り立たない話だし、河辺さんとボクは音楽家同士、時には曲の解釈をめぐって激しく対立することもあります。でも、それは演奏上のことで、そんな理由で相手を恨むなんて……バカバカしくて話しにもなりません!!」

小五郎「あ、いや、しかし……」

弦也の勢いに押された小五郎は、自分の推理に自身が持てなくなってきた

すると、それまで黙っていた堂本が「警部さん!」と口を開いた

堂本「そんなへっぽこ推理を聞かせるために、こんな夜遅くに押しかけて来たのかね？しかも明日は大事なコンサートがあるんだぞ」

目暮「え、ええ。それは重々……」

堂本「とにかく、今夜は帰ってくれ。コンサートが終わったら、事情聴取でも何でも気がすむまでやればいい!」

堂本が言うことはもっともで、目暮たちは早々に退散した

堂本邸を出てきた小五郎が「いやぁ……間違いないと思ったんですがねぇ」と頭をかき、後ろを歩いていたコナンと昴はあきれた顔で見つめた

「「(その自信はどっからくるんだ……？)」」

コナンは隣を歩いていた高木の手を引っ張った

コナン「ねぇ、高木刑事。河辺さんの記憶、まだ戻らないの？」