赤井さんの想い人は工藤新一の双子の姉【戦慄の楽譜】

２１話 ページ21

白鳥「彼女は堂本氏の大のお気に入りで、河辺さんを共演者に選んだのは、実は河辺さん本人よりも彼女の持つストラディバリウスが目当てで、本心は紫音さんを指名したかった。そこで代役の形で紫音さんを指名し、ストラディバリウスを借り受けるために河辺さんに重症を負わせた……という線もなくはありません」


小五郎「うーん……人間関係が込み入ってて、いまいちよくわからねぇな」


小五郎が顔をしかめると、昴は「ようするに……」と口を開いた


昴「河辺さんと怜子さんの両方に動機があるのは千草ららさんで、河辺さんだけに動機があるのが堂本さんと紫音さん」


コナン「ただ三人とも、殺害された四人に対する動機は見つかっていない……ってことだよね？」


コナンに訊かれた目暮は、「あ、ああ……そうだね」と目を丸くしながらうなずいた

小学生と大学院生の二人に人間関係を説明された小五郎は、面白くなさそうにチッと舌打ちをする

昴は「そう言えば」と白鳥に目を向けた


昴「爆破した練習室に置いてあったピアノは、何か特別な物何ですか？」


白鳥「いや。特に特別なものとは聞いていないけど……どうしてそう思うんだい？」


コナン「この間その場所に行ったら、譜和さんって人がピアノの破片を大事そうに持って帰るのを見かけたから、何か特別な物なのかなって思って……」


すると小五郎が「こらぁっ!」と叱りを飛ばした


小五郎「勝手にうろちょろ歩き回るんじゃねぇ!それに、勝手に推理すんな！」


「「すみません/ごめんなさい」」


白鳥「あのピアノは、堂本氏が三十年以上、自宅で弾き続けていたものでね。堂本氏がピアニストを引退したときに、若手の練習用にとアカデミーに移されたそうだ。堂本氏の自宅にあったときはもちろん、アカデミーに移されたあとも、調律は譜和氏がやっていたようだよ。まぁ彼にとっては自分の息子のようだったんだろうね……」


小五郎「わかった、ボウズ!沖矢さん！」


「「あ、はい/うん……」」


二人は小五郎にうなずきつつ、譜和が鍵盤の破片を握りしめていた姿を思い浮かべた


「「(そうか。それで……)」」


長年調律していたピアノが破壊されて、悲しんでいたのだろう

すると、高木が「そういえば……」と口を開いた

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