死んで花実が咲くものか。【太宰治】

reason…8 ページ10

「中原中也？」




彼女は中也の存在を知らなかったようだ。





まああいつはチビだしナメクジみたいだから高槻さんの目にも止まらなかったのだろう。




「高槻さんはさ…」




「ねえその高槻ってやめない？私あんまり自分の苗字すきじゃないんだよねーだからさ、下の名前でいいよ」




「A？」




「いや、一応私が上司。んで年上」




「いや〜ねAちゃん年上に見えないからさー、子供っぽいし。ぷぷっ」




「わらうな！ちゃんつけんな！」







「なにピーチクパーチク言ってるの？Aちゃん」




「死なす！いつか死なす！」




「何の話をしていたんだっけ」




「中原中也だろ？」





「そうだ。ナメクジだったね。彼はうるさい。君とにているよ。多分仲良くなれる。」




「あんたと同い年？」



「ああ、そうだ。でも君よりチビだよ。伸び代もないしね」





「ふーざーけーんーなー！！！太宰！」




「噂をすれば中也。おやっどこにいるんだい？ちっさすぎてみえないよ」




そう言って私は角砂糖入れの蓋を開けて中也〜と呼んだ。




「この人が中也？私の方が背高いじゃん」




「ああ？んだ手前。誰だよ」




「まあまあ二人とも落ち着いて。ゆっくり自己紹介でもしよう！」

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