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コツン…



コツン…



私たちの静かな足音だけが下に降りる階段に響く。




「静かだね〜こんなところで死にたい」




「勝手に死んでろ」



中也がすかさず言う



「着いたよ。ここ」



確かにひどい臭いだった。鼻がもげそうなくらい。




「ひでえ臭いだな」



「そうね。鼻がもげそう。」




そこは呻き声をあげるもの、とても人間とは思えないおぞましい何か。



確かに『死』に1番近い。




だからこそ自分は生きていると感じられるのだろうか。



「Aちゃん。この子達何歳くらいだい?」



「みんな10から14くらい。この歳でこんな地獄………はぁ。同情してる場合じゃないね。今日は、13256、15427、00643のチェック。それと新しく入って来た18324の具合を見る。」



みんな名前すらないのか…



ふと気になったことを聞いた。



「君も名前はなかったのかい?」



「いや?あったよ。高槻っていうのはなんか名門だったらしくてね。今はよくわからないけど」




「じゃあ、ご両親は?」



「顔も思い出せないんだよねー、変だよね。肉親の顔も思い出せないなんて」



やはり彼女は一部記憶が欠如しているのか……?




だがなぜ………そこでふと1つの考えを思いついた。



人は嫌な記憶を自然と忘却しようとする。



彼女は自分の過去が嫌で嫌でしょうがなかったのだとしたら。



「なに考え事してんの〜?太宰」




「なんでもないよAちゃん。それより早く行こう?案内してくれたまえ」



「えらそーだなー!まあいいや。こっちだよ」



監獄を1つ1つ通るたびに、




「うう…………み、み、ず…………」




と呻く悲痛な声が聞こえる。




彼女は振り向かない。




そして00643という子の前に来た。



その子も同じように悲痛な声を上げていた。




なんてひどい…………




そう思ってしまった。



彼女は餌箱に残飯のようなものを放り込んだ。




それを00643は貪り食う。



彼女の表情は暗くてよく見えない。



同様にして他の2人も回った。



そして18324のところ。



「Aちゃん。18324はどんな子なんだい?」



「18324にはここから来てから一度も飯を与えてない。他のやつよりもあげていない。ただそれだけ。死んでるか見るだけ」



彼女は段々感情が消えていくようだ。




そこで中也が口を開いた。

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煉華☆(プロフ) - 初めまして、こんばんは(*^^*)題名にひかれて読ませていただきました。描写が分かりやすく、とても読みごたえがありました!これからも頑張ってください! (2016年12月1日 22時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
瑚珀(プロフ) - ありがとうございます!更新頑張ってください! (2016年11月14日 21時) (レス) id: 028a65cf32 (このIDを非表示/違反報告)
マカロニサラダになりたい(プロフ) - 瑚珀さん» 読ませていただきました!「多分、それはきっと」ですよね〜?ショタ太宰さん読んだことがなかったので、新鮮で、これからのお話が楽しみです(*^^*)コメントありがとうございます!嬉しいです!お互いに良い作品を作っていきましょう♪ (2016年11月14日 21時) (レス) id: 16a1ec1eda (このIDを非表示/違反報告)
瑚珀(プロフ) - ふああ!すごく面白いです!!頑張ってください!本当に申し訳ないんですが、一度私の作品見てくれませんか、? (2016年11月14日 21時) (レス) id: 028a65cf32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マカロニサラダになりたい | 作成日時:2016年11月13日 0時

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