死んで花実が咲くものか。【太宰治】

reason…16 ページ19

「あそうだ、太宰、中也は？」




「彼は道端に捨ててき「太宰！！！てめぇなに俺置いてきてんだよ！」



「あーあ。うるさいのがきた。」



「中也うっさい二日酔いで頭痛いの」



「ああ？手前は関係ねーだろう！って、手前……そ、その顔どうしたんだ！？」



「は？顔？いつもと同じくらいひどい？ん？もっと？」



「んふふふふふふふふ」




彼女はやっと気がついたようだ。



彼女は鏡を見てから




「だーざーいー！！！」



そう言って蹴りを喰らわしてきた。痛い痛い。



「もうお前ほんとしね！」



「んふふふ」


そう笑っていた時、彼女の携帯が震えた。




「なによ、イライラしてる時に！」



彼女はガバッと電話に出た。




「なんですか！首領！」



『なぜ怒っているんだい………ま、まあいい。【地下】に来てくれ。子供が1人きた。』




「はぁ？使えるんです？そいつ」




『ああ、問題ない。異能も殺戮型だ。』



「育てろと？それとも壊せと？」



『君に一任する。』




「はいはい。じゃあ失礼します〜」



『頑張ってくれたまえ』



彼女は通話終了ボタンを押した。



「なんだって〜？」



「【地下】に来いってさ。」




「地下？どこだいそれは」




中也も耳だけ傾けている。




「あんたらマフィアなのに地下もわかんないの？あーあこれだから正規ルートのエリートはやだね」




ちょっと聞き捨てならなかった。



「正規？マフィアに正規もくそもないよ。」




私だって中也だって汚れた世界でしか生きていけないような奴だ。それなりの地獄をみている。つもりだ。



彼女は重い口を開いた。

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