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reason…12 ページ14

「ある組織……」



「ああすいません、そこまではわからないのですが…」



「いえいえ、話の骨を折ってしまってすいません。どうぞ続けて」



「拙い話ですよ。いやね、その時の彼女の真っ黒な目があまりにも印象的でね。なぜ酒を飲みたくなったか聞いたら、『この悪夢を一寸だけでも忘れたいから』と言ったんです」




悪夢……彼女の過去が少し伺える。









…………決して明るいものではない。




「その時にもちろん未成年の飲酒の危なさについても説いたのですがね。それで死ぬなら本望だ。くだらない理由で死にたいのだと言いましたよ。この頑固には勝てないと思いましてね。仕方なくこれはお酒だと言ってお水を一杯出したんです」



このマスターはいい人だ。



「彼女ボロボロ泣いてしまってね。お酒なのに辛いことなにも忘れられないじゃないって嘆いたんです。それに若かったものでさとしましたよ。『辛いことを忘れちゃいけない。それは君の大切な記憶となる日がくる』ってね。お恥ずかしい話です」




大切な記憶……




どれだけの有意義な言葉を使って生きて来たのだろうかこの人は。




「それでも彼女、2年して帰って来たらバンバンお酒を飲むようになっていてね。ここの酒が1番うまかったの!って嬉しそうに…。今は酒も出してますが2.3年前までは本当に水だけだったんですよ、流石にごまかしきれませんでしたがね」




少しクスクスと笑った。




「Aちゃんは年上ですが、危なっかしい所が多いんですね。









ところでマスター、中也とAちゃんに【何】を飲ませました?」





「気づいておられて飲んでいなかったのですか……私はマフィアのものでないのでね。エリート様(特務課)に頼まれたら断れないんですよ。ああ、もちろんAちゃんの話はホントですよ?」




「出て来い……」




そう言うと私たちを取り囲むようにスーツを着た、政府のエリート【異能特務課】が銃を構えた。




「何がお望みかい?」




私は冷笑して問う。




「0213だ。」




「0213?なんだい?それは」



「お前の隣で寝こけている女だ」




そう下っ端が言った途端、後ろからそいつは殴られ倒れた。




「相手に情報を与えるなど再三注意しただろう。ああ、太宰殿。手荒なことをしてすまない。私は異能特務課、第二課課長だ。彼女を回収に来た」




銃を突きつけられても冷静を保つ。




「"回収"?やれるものならやってみたまえ」

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煉華☆(プロフ) - 初めまして、こんばんは(*^^*)題名にひかれて読ませていただきました。描写が分かりやすく、とても読みごたえがありました!これからも頑張ってください! (2016年12月1日 22時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
瑚珀(プロフ) - ありがとうございます!更新頑張ってください! (2016年11月14日 21時) (レス) id: 028a65cf32 (このIDを非表示/違反報告)
マカロニサラダになりたい(プロフ) - 瑚珀さん» 読ませていただきました!「多分、それはきっと」ですよね〜?ショタ太宰さん読んだことがなかったので、新鮮で、これからのお話が楽しみです(*^^*)コメントありがとうございます!嬉しいです!お互いに良い作品を作っていきましょう♪ (2016年11月14日 21時) (レス) id: 16a1ec1eda (このIDを非表示/違反報告)
瑚珀(プロフ) - ふああ!すごく面白いです!!頑張ってください!本当に申し訳ないんですが、一度私の作品見てくれませんか、? (2016年11月14日 21時) (レス) id: 028a65cf32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マカロニサラダになりたい | 作成日時:2016年11月13日 0時

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