第22話 ページ24
バーベキューが始まるなり角名は呆れた顔をした。
角名「なにあれ…」
銀島「Aも大変やなあ…」
同情した視線を向けられた先。
彼女が囲まれているのは右に侑、左に星海、そして今しがた佐久早が目の前に来たところである。
侑「俺が今飯食ってるんやから邪魔せんといてくれる?」
星海「俺が先に声を掛けてたんだよ!」
佐久早「…どっちも邪魔だからどっか行け。Aが困ってんだろうが」
「「はあっ!?」」
二人の素っ頓狂な声も無視して、佐久早がAの手を引いた。
連れられるがままに腰をあげると反対側の手を星海が掴んだ。
星海「俺が話すことあるから手ェ離せ」
『こ、光ちゃん!?』
いつもよりも迫力がある幼馴染に息を呑む。
佐久早は不満そうに手を離すと「後でな」と言って去っていた。
星海「じゃ、宮も譲ってくれるよな?」
侑「嫌や言うても連れて行くんやろ?」
星海「うん」
侑「はよ返せよ」
星海「お前のじゃねえよ!」
侑「お前んのでもないわ!」
オロオロする彼女を挟んで言い合いが終わると、昔よりも背が高くなり自身よりも大きく逞しい手で手を引かれた。
角名「なにあれ。告白?」
銀島「ええんか治〜。A連れて行かれてしもたけど」
治「俺はあいつと婚約したからええねん」
「「ファッ!?!?」」
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作者名:さくさくぱんだ | 作成日時:2020年6月1日 13時