第15話 ページ17
合宿2日目、白熱する練習試合で体育館の中の温度も上がる。
満足そうに笑った監督は、Aに言った。
黒須「お前のおかげで随分あいつらも変わったなあ」
『いえ!私はそんな…!何もしていないですし…!』
黒須「お前は自分を見縊ってんねんなあ」
『みくびる、ですか?』
不思議そうに言葉を返す彼女にもう一度笑うと
黒須「そういうのんは本人が1番気づかへんのかあ」
とだけ言った。
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時は流れ、練習試合も終わり自主練の時間になる。
強豪校が揃ったこともあり、強制でないながらも多くの人が体育館に残っていた。
侑「A!第二体育館行こうや!まだ人来てへんねんて!球出し頼むわ!」
『お任せください!治くん、角名くんと銀くんはいらっしゃらないのですか?』
治「なんや銀はアランくんに教えを乞うんや言うてどっか行ったわ。角名は戻って寝る言うてた」
いつも通りの部員達の様子に納得して、三人足早に体育館へと向かった。
侑と治が途中から競争し出し、見事置いていかれたAは息を切らせながら追いつくと、二人は体育館の入り口で立ち止まっていた。
『お二人とも…ゼェ…あの…ハァ…お早いです…』
治「あ、ごめん。大丈夫か?俺のスクイズ飲む?」
『大丈夫れす…』
苦し紛れに答えた後、体育館の中へ目をやるとそこには古森と佐久早がいた。
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作者名:さくさくぱんだ | 作成日時:2020年6月1日 13時