先代のNo. 1リベロは

十六話 ページ17

「…睨んでへんっちゅうことはその顔が素なん？表情固ない？」

「え、……ああいや、俺ちっとばかし人見知りで…慣れれば大丈夫だと思うんだけど、多分」

「多分かい。にしても人見知りやったんか、なんや身構えて損したわ…本土、突っ込んだんはともかく避けてもうてすまんかったな」

「……尾白くんはこっちの育ちっぽいから、そういうのは性なんだろぃ。むしろ…空気が変わったから、その、気にしねぇで…」


さっきまでぎこちなさすぎた間柄から一変、話が出来た。

時間が朝のホームルーム前というのもあったし多くはなかったけど、尾白くんが席に戻る時「またな」と言ってくれたのは嬉しかった…。



……改めて思ったけど、俺は他人との距離感の取り方が下手くそだ。

小さい頃はすぐ引っ越したとしても遊ぶ友達がほしくていっぱい話しかけに行ったりした、連絡先も交換したり。

でもいくら縁を繋いでも繋いでも、薄かったんだろう。

それでいつしか俺から話しかけることは少なくなっていって…



………いかんいかん、ネガティブは退散でい。



重い話はする分聞く分には構わないけど話すとなると駄目だ。

暗い雰囲気に巻き込むのは嫌だし。




さてさて、まだ始まってもないけど色々あった俺。

丸く収まったことだし、ようやく本格的に(バレーの)話が始まる。









……え、最後メタい？

ﾅﾝﾉｺﾄｶﾅ-

十七話→←十五話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す