傍に【神宮寺寂雷】※死ネタ ページ6
寂「Aちゃん、調子はどうかな？
どこか苦しい所はあるかい？」
そう優しく聞いてきたのは、私の主治医である神宮寺寂雷先生だった。
神宮寺先生は、毎日私の家に往診してくれる。
不治の私の病を治すため。
『お陰様で、今日はとても気分がいいです。
神宮寺先生、今日はお庭に出てもよろしいですか？
私お庭の花が見たいんです！』
私の家の中庭には、今朝咲いた秋桜が咲いている。
どうやら、前にメイドさんが植えてくれたようだ。
寂「そうか....今日は良い天気だし、少しだけだよ？
何かあったらすぐに言ってくれると約束できるかい？」
神宮寺先生は少し眉を下げた。
『勿論です！さ、行きましょ！』
高揚する気持ちを抑えて、中庭に向かった。
『神宮寺先生、とても綺麗ですよ！
ピンクの秋桜だー！えへへ...可愛い』
私は久しぶりに外に出て、とてもはしゃいでいた。
そんな私を、神宮寺先生は優しい眼差しで見つめていた。
『お父様にも...見せたかったな』
ﾎﾟｿっと呟いた言葉を神宮寺先生は聞いていた。
寂「...君は、お父さんに会いたいかい？」
もちろん。
私の父親は、私がまだ小学生だった頃に亡くなった。
病死だった。
私と同じ病気で。
『会いたいです...でも、死ぬのは怖いです。
えへへ...今更何言ってんだって感じですよね。本当に笑っちゃう...』
お父様、会いたいです。
私は幼い頃に遊んでくださった曖昧な記憶しかありません。
もう、顔も思い出せないのです。
寂「人は生きたい生き物だから...
君がそう思うのも、仕方がない。
できれば私も、君に生きていて欲しい。」
神宮寺先生は悲しげに目を伏せた。
長い睫毛に太陽の光が反射して輝いている。
とても美しかった。
私も美しく死ねるかな…なんて。
『戻りましょうか。少し疲れてしまいました。』
そんなに長く立っていたわけではないが、とても疲れた。
これも病気の症状、なのか。
寂「そうか…大丈夫かい？くれぐれも無理はしないようにね。」
『はい。心配には及びませんよ』
そう言って私達は部屋に戻った。
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唐揚げ王子(プロフ) - あずま真太郎さん» はじめまして、コメントありがとうございます！私、甘い系の小説が得意じゃなくて...尊敬してもらえるなんて、光栄ですm(__)mこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年2月17日 1時) (
レス) id: e0d91b994f (このIDを非表示/違反報告)
あずま真太郎 - はじめまして!こういった甘すぎない感じの夢を書けるのが尊敬します…!更新頑張ってください♪お体には気をつけて(´ω` ) (2019年2月17日 1時) (レス) id: 9ab5b26630 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唐揚げ王子 | 作成日時：2019年2月6日 1時
