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続き ページ30

『あ、』

家で兄ちゃんと鉢合わせた。

当然の如く、横を通り過ぎる兄ちゃん。

気づいたら私は話しかけていた。

『兄ちゃん、なんで口をきいてくれないの?
私何かした?』

左「...何でもねぇよ。」

『何でもなくない!兄ちゃん変だよ。なにか隠してる。

何かしたなら謝るから...だから、私を、見捨てないで...』

私の声は小さくて掠れていた。

左「!...悪ぃ。そんなに追い詰めるつもりはなかった。

Aといると、何か...変になる。だから距離を置いたんだ。」

『...そっか。良かった...私兄ちゃんに捨てられたら...もう、』

兄ちゃんは私の頭を撫でてくれた。

大きくて、優しい手。

左「捨てねぇよ。可愛い妹なんだからよ。」

妹...

そりゃそうだよね、私は兄ちゃんの妹。

それ以上でもそれ以下でもない。

でも本当は、血は繋がっていない。

本当の兄弟でもない。

極端に言えば他人だ。

その瞬間、私は怖くなった。

一歩間違えれば、私と兄ちゃんは他人になる。

左「...A、どうした?」

『兄ちゃん...何処にも行かないよね...?私と兄ちゃんは

兄弟だよね...家族だよね...』

左「お、おう。なんだ急に?
らしくねぇぞ。」

『...私たちって本当は、血が繋がってないから...

他人って事になる...だから、』

左「んなわけねーだろ。何年一緒に過ごしたと思ってんだよ。

もう家族だバーカ」

兄ちゃんは優しく微笑んだ。

その笑顔を見て安心した。

『だよね。家族...だもんね。』

左「...本当に家族でいいのかよ...」

『え、何で...?』

左「俺は、Aの事...

いや、何でもねぇ。」

兄ちゃんは何かを言いかけて、やめた。

『う、うん。』

左「とにかく、家族だから。何も心配すんじゃねぇぞ。

何かあったら俺が守ってやっから。」

『えへへ、ありがと』

二人の顔は赤かった。






二人が恋と知る日は、まだ来ない。

恋と知ったら。

二人は幸せな時間を紡げるのだろうか。

それは誰にも分からない。

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作品ジャンル:恋愛
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唐揚げ王子(プロフ) - あずま真太郎さん» はじめまして、コメントありがとうございます!私、甘い系の小説が得意じゃなくて...尊敬してもらえるなんて、光栄ですm(__)mこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年2月17日 1時) (レス) id: e0d91b994f (このIDを非表示/違反報告)
あずま真太郎 - はじめまして!こういった甘すぎない感じの夢を書けるのが尊敬します…!更新頑張ってください♪お体には気をつけて(´ω` ) (2019年2月17日 1時) (レス) id: 9ab5b26630 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唐揚げ王子 | 作成日時:2019年2月6日 1時

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