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喋らない【毒島メイソン理鶯】 ページ21

私が理鶯に会ったのは、まだ理鶯が軍人だった時のある秋の日。

「理鶯、今日からこいつの教育係を頼む。」

理「教育係...?小官でいいのか...?」

「あぁ...少々手のかかるやつでな。まぁ、頑張ってくれ。」

理「承知した。」

私は理鶯の後輩になった。
第一印象は、怖い人だった。

理「小官は毒島メイソン理鶯という。よろしく頼む。

少女、名前はなんという?」

『...』

私は喋らなかった。

理「...?名前が無いのか?

ならば、小官がつけてやろう。

そうだな…Aなんてどうだろうか。」

綺麗な響きだった。

『...』コク

私は頷くだけだった。

それから、理鶯が戦闘について色々教えてくれた。

私は戦闘能力がずば抜けていた。

定期テストでは、同期の中だと首席だった。

でも、理解力に欠けていた。
だから喋らないし、何事にも興味を持たなかった。

そんな私に理鶯は優しく接してくれた。

理「A、次の作戦だが...」

理「A、そこは足を使え」

でも私は喋らなかった。




そんなある日、私は一度だけ喋った。

それは、戦闘のときだった。


相手は、かなり勢力を上げていて、私達は苦戦していた。

私は無心で人を撃っていた。

私は勝つだけ。痛みなど知らない。
何も感じない。何も考えない。

ただのロボットみたいに、すべき事を繰り返すだけ。





だったのに、急に考えてしまった。

私は何をしているのだろうと。

敵味方関係なく人が死んで...

共に時を過ごした仲間が死んで…

でも、考える力のない出来損ないの私が生きている。

私は何故ここにいる?何をしている?何を得ようとしている?

考えれば考える程分からなくなった。


それがいけなかった。

一人の敵が私に向かって発砲した。

理「A!」

理鶯の声がした。

こっちに向かって走ってくる。

危ない。こっちに来たら危ない。

そう思って叫んだ。

『来ちゃ...ダメ!!』

そして銃弾は、私を貫いた。

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唐揚げ王子(プロフ) - あずま真太郎さん» はじめまして、コメントありがとうございます!私、甘い系の小説が得意じゃなくて...尊敬してもらえるなんて、光栄ですm(__)mこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年2月17日 1時) (レス) id: e0d91b994f (このIDを非表示/違反報告)
あずま真太郎 - はじめまして!こういった甘すぎない感じの夢を書けるのが尊敬します…!更新頑張ってください♪お体には気をつけて(´ω` ) (2019年2月17日 1時) (レス) id: 9ab5b26630 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唐揚げ王子 | 作成日時:2019年2月6日 1時

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