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松野ファミリーの元に帰って来て約１週間。
私は入院していた分の遅れを取り戻すため、おそ松さん達に黙って夜の街に出ていた。
……黙秘する理由は簡単なもので、バレるとまず間違いなくお説教をされるから。
そして、久しぶりに訪れたある建物の前で光輝に目を細める。やっぱりここは現実世界とかけ離れているようで、私は割と好きだ。
「……早くお金を集めなきゃ」
ここ、カジノ会場は、私が最も輝ける場所。
まず足を踏み入れてすぐ。私は広い室内を見渡し、とにかくお金を持っていそうな人物を模索する。
美麗な高級品を惜しみなく身につけている婦人や、美しい女をかき集めこれ見よがしにハーレムを作る初老の男性。
どれもこれも凡人とは格が違った。
同時に、ひどく興奮した。
今夜はいくら稼げるのだろう？
舌舐めずりをして、私はターゲットを定めた。
「お姉さん、私と賭けをしません？」
◆ ◆ ◆
予知を利用してゲームに勝つためには、いくつか弱点があることを知っておかなければならない。それらを踏まえて、最も確実な方法で相手を打ち負かすことが私の美学でもある。
そして学んだ絶対勝利のためのルール。
ひとつ、必ずその場で勝敗が決まること。
ひとつ、１対１であること(第３者は不可侵)
ひとつ、たった１度でも能力を疑われたらその時点で縁を切ること。
これを満たしたとき、私は笑う。
「残念でしたね、まあでも社長令嬢のアナタにとっては３００万なんて安いものでしょう」
「ふ、ふざけないでっ……！ ただの運試しのようなものじゃない！」
「そうですよ。こんな単純な運試しに、アナタは負けたんですよ」
ピンッと親指で弾いたのは西洋のコイン。
これを３回連続で弾き飛ばし、裏になったか表になったのかという賭けをしたのだ。勿論、未来が見えている私はミスすることなく３回とも完璧に答えた。
そして言うまでもなく女は負けて。
「もう最悪だわ」
「まあまあ、せっかくのパーティーなんですから楽しんでくださいよ」
不満ありげに口を尖らし、女は姿を消した。
私は現金の入ったスーツケースを持って、ふかふかのソファに腰を下ろす。
これだからカジノ会場は好きなんだ。
コインの裏表を当てる、そんなくっだらないゲームひとつで大金が稼げる。
本当、笑える。
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霧雨。(プロフ) - おそ松がいいです!! あと、この小説とてもおもしろく、毎回楽しく読ませて頂いてます。更新頑張ってください!! (2016年3月7日 22時) (
レス) id: 284b3cefde (このIDを非表示/違反報告)
前夜祭(プロフ) - オチアンケおそ松かカラ松希望です！ (2016年3月7日 16時) (レス) id: 6606c6a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
彩音 - おそ松がいいですー！ (2016年3月7日 6時) (レス) id: 4e296d3f49 (このIDを非表示/違反報告)
ルウルウ(プロフ) - オチは一松でオナシャス！あ、でも全松見てみたいかもです…ｗ (2016年3月6日 23時) (レス) id: b3bf073a55 (このIDを非表示/違反報告)
沼の門番松(プロフ) - んー出来れば全松バージョン作ってほしいんですけど、大変だったらチョ、チョロ松を…お、お願いします(OvO) (2016年3月6日 16時) (レス) id: 74d4b89a29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオト
| 作成日時：2016年1月24日 10時
