末恐ろしい人 ページ16
「おそ松さん、少しの間密着取材してもよろしいでしょうか?」
「そんな取材する程面白くないけど」
「お気になさらず」
ふーん、とソファに寝転がったのはおそ松さん。冒頭にもあった通り、今日は彼についていろいろ精査しようと思う。
「まず、趣味は?」
「えー、パチンコと競馬」
「好きなものは?」
「お金」
この長男はそこそこのクズだということが判明したところで、私は更に質問を投げかける。実は事前に弟達にもいくつかおそ松さんに関するインタビューを行っていたため、本人に確認したいことがあったのだ。
「童貞というのは本当ですか」
「……はぁ!? 誰情報!?」
「プライバシーの問題で本名は明かせませんが、Tさんとだけ言っておきましょう」
「なるほどトド松ね」
つか俺だけじゃねーし、全員だし、とつらつら御託を並べるおそ松さんは、童貞であることがコンプレックスと見た。20歳過ぎて童貞ってどうよ、という疑問は大して湧かない。
「じゃあなに。Aが童貞もらってくれるわけ?」
「次の質問なんですが」
「無視? 俺の貞操についてもっと知りたくないの?」
「Kさんからの情報で、アナタは……」
「てかぶっちゃけAは処女なの?」
「最近のマフィア界隈は一体どうなってるんですかね」
「胸揉んでもいい? Jさん情報でAの胸は柔らかいって聞いたんだよね」
しばしの沈黙。Jさんイコール十四松さんだという方程式が私の脳内で出来上がり、先ほどまであえて無視していたおそ松さんの言葉がしつこく耳に鳴り響いた。
「それってセクハラですよね」
「おう」
「正直なところドン引きです」
「じゃあ揉んでもいい?」
いやなんで!?
セリフのあと、おそ松さんが私の胸元に手を伸ばすビジョンが思い浮かんだ。それをすぐに察知した私はすかさず彼と距離を置く。
なのに、だ。
その微動をも上回る速さで、おそ松さんの素手が私に迫ってきた。やばい、と思ったときにはもう手遅れで、気づけば男特有のがっしりとした右手が私の胸を捉えていた。
私の予知が外れていたわけじゃない、私の反応が遅かったんだ。
「うわ!」
「あ、柔らか……」
とりあえずボディーブローなんかして。
「ぐはっ、容赦ねー!」
【松野おそ松】
▽精神年齢が低く、思考回路が吹っ飛んでる。
▽要注意人物。
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霧雨。(プロフ) - おそ松がいいです!! あと、この小説とてもおもしろく、毎回楽しく読ませて頂いてます。更新頑張ってください!! (2016年3月7日 22時) (レス) id: 284b3cefde (このIDを非表示/違反報告)
前夜祭(プロフ) - オチアンケおそ松かカラ松希望です! (2016年3月7日 16時) (レス) id: 6606c6a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
彩音 - おそ松がいいですー! (2016年3月7日 6時) (レス) id: 4e296d3f49 (このIDを非表示/違反報告)
ルウルウ(プロフ) - オチは一松でオナシャス!あ、でも全松見てみたいかもです…w (2016年3月6日 23時) (レス) id: b3bf073a55 (このIDを非表示/違反報告)
沼の門番松(プロフ) - んー出来れば全松バージョン作ってほしいんですけど、大変だったらチョ、チョロ松を…お、お願いします(OvO) (2016年3月6日 16時) (レス) id: 74d4b89a29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオト | 作成日時:2016年1月24日 10時