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四方八方冷たいコンクリートの壁で出来た薄暗い部屋の中。私は松野ファミリー6人の前で、イスに座っていた。



「それで、アナタ達の目的は何なんですか」


「両手足縛られてるのに強気だねー」



おそ松さんのその言葉に、両手の鎖がガチャンと無機質な音を立てる。たかが女相手にここまでするなんて、余程私の力を過剰に見積もっているに違いない。


けらけらと愉快そうに笑うおそ松さんは、「ほらチョロ松」と言って緑の彼を肘で小突く。


への字の口に、私を捉えて離さない黒目。


こういう頭脳派タイプは苦手なんだよね。余計なことまで気付いちゃうから。



「……一色A。君に予知能力があるのかどうか、今ここで教えて欲しい」



そりゃまた率直なことで。


でも、最初に質問したのは私の方だ。



「仮にその能力があるとして、アナタ達は一体私をどうするんですか?」



大方見当はつくけれど、答え合わせという意味で私はそんな質問をした。すると何か考えるようにチョロ松さんは視線を高くして。


人は考え事をするとき上を見るらしい。



「アンタをうちの資金源にする」



チョロ松さんを差し置いて、ドストレートなことを言い放ったのは紫のシャツを着た男性。想定内の動機に幸か不幸か、私は若干喜んでいた。


そしてようやく笑う余裕ができた。



「私を資金源に、ですか。拒否権は?」


「悪いけど無い」


「……なるほど」


「嫌だって言うならここで一生暮らすことになるよ」



本気でね、と向けられたおそ松さんの視線が私に突き刺さる。



……本当はそんなことしないくせに。



なんてセリフが口から出そうになるのを抑え、私は「あの」と声を上げた。資金源以前に、彼らは壮大な勘違いをしているのだ。



「アナタ達は、私を過信しています」


「……初対面なのに?」


と、ピンクのシャツ。



「私じゃなくて、私の"力"を過信してるんですよ」


「力!?」



ここで事前に言っておきたいのが、私はあくまでただの人間だと言うこと。


今までありとあらゆる賭博に勝ってきた私は、いつの間にか予言者だのエスパーだの迷惑極まりないレッテルが貼られていた。


最近では神と呼ぶ者まで現れたのだそう。



だから、この機会に告白しておきたいのだ。




ごくりと生唾を飲み、どこから説明しようか頭を悩ませていると、突然チョロ松さんとピンクさんが私に迫ってきた。



「じ、じゃあ! 予知の存在を認める!?」






 

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霧雨。(プロフ) - おそ松がいいです!! あと、この小説とてもおもしろく、毎回楽しく読ませて頂いてます。更新頑張ってください!! (2016年3月7日 22時) (レス) id: 284b3cefde (このIDを非表示/違反報告)
前夜祭(プロフ) - オチアンケおそ松かカラ松希望です! (2016年3月7日 16時) (レス) id: 6606c6a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
彩音 - おそ松がいいですー! (2016年3月7日 6時) (レス) id: 4e296d3f49 (このIDを非表示/違反報告)
ルウルウ(プロフ) - オチは一松でオナシャス!あ、でも全松見てみたいかもです…w (2016年3月6日 23時) (レス) id: b3bf073a55 (このIDを非表示/違反報告)
沼の門番松(プロフ) - んー出来れば全松バージョン作ってほしいんですけど、大変だったらチョ、チョロ松を…お、お願いします(OvO) (2016年3月6日 16時) (レス) id: 74d4b89a29 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アオト | 作成日時:2016年1月24日 10時

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